デルも提携が必要な局面に
それらと比べると、デルは提携相手としてちょうどいい。さきほどPCはおもちゃそのものと解説したが、デルの弱点は「おもちゃそのものであること」なのだ。典型的なPCといってもいい。ソニーはそれとは正反対だ。ファッション性、AV性などの付加価値を高めて作り込んでいる。他の国内メーカーよりも、この点でソニーは魅力的だ。
また、デルは法人へのまとめ売りに強い。ソニーは個人にも人気が高い。デルは通信販売だが、ソニーは店頭売りのネットワークもしっかりしている。そこで「ソニー・エリクソンでの成功をもう一度」「電池の問題ではご迷惑をお掛けしました」と、「ソニー・デル」を呼びかけるのだ。
これまでデルはずっと受注生産で好調を続けてきたが、そろそろ陰りが見え始めてきたところである。その理由がまさに、ほとんどの人の要求をあらかじめ組み込んでもそれほど値段が上がらない状態になったからなのだ。つまり、注文を受けるまでもないということで、いわゆるデル・モデルがまさに陳腐化してしまったのである。
こうなればデルは注文生産ではなく、既製品で店頭売り、という戦略も加味しなくてはならない。つまりブランドとチャネルが新たに必要となってきているのである。
経営の第一線に復帰したマイケル・デルがこれをどこまで理解しているかは定かでないが、いまソニーがそのような物語を伴って声をかけたら、渡りに船とばかりにデルは申し出を受けるに違いない。さすれば、ソニー・デルの誕生だ。世界のPC市場にソニーが踊り出す可能性も見えてくる。
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