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「産業突然死」の時代の人生論

付加価値を出すことが難しい商品

 国内メーカーがPCで上手な商売ができない要因として、「PCが既におもちゃになってしまっている」ことが挙げられる。

 詳しい人なら知っているだろうが、PCはプラモデルのような組み立て型の商品である。買ってきた部品を組み立てれば完成だ。まさに組み立て型のおもちゃと同じなのである。ところが国内メーカーのやっていることは何か。一品料理のように丁寧に設計し、見目麗しくデザインして、他社とは異なるようにと独自性を打ち出そうとしている。

 しかし、使っている部品は、マザーボード、電池、メモリーなど、ほとんど台湾メーカーから購入したものにすぎない。OSはマイクロソフト製。バンドルソフト(製品に添付されるソフト)も、他社が作ったものを付けているだけで、自社製品はほとんどない。台湾メーカーは中国での生産力の強さを反映してパソコンの部品では圧倒的なシェアを誇っている。一見独自開発を貫いているかに見える日本勢は、実は組み立て屋さんに過ぎないのである。

 つまり、メーカーのオリジナリティや付加価値を出すことが難しい商品がPCなのだ。にもかかわらず「日立はこういう便利機能をつけています」「NECはこうです」などと差別化を図ろうとする。だが、それは大きな意味を持つには至りにくい。それでいて海外に積極的に進出していこうという勇気もない。そんな内向きのやり方では、世界の市場のなかでは滅んでいくだけであることは歴史が証明している。

 このような例は、反面教師として非常によい例といえる。これからの日本の企業が繰り返してはいけない貴重な教訓だ。

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