セミナー紹介

全体を俯瞰し、将来も見通し、強くてしなやかなシステムを作る。
IT現場でいまもっとも求められる人材をめざす

 広範な技術や開発方法論に精通し、業務の分析スキルも兼ね備えるITアーキテクト。全社システム基盤の刷新のように難しい案件が増えている今、その価値は高まる一方です。今まで優秀なエンジニアはプロマネへのキャリアを歩むのが一般的だった日本では、ITアーキテクトと呼べる人材の数も圧倒的に不足しており、その育成はITベンダーはもちろんの事、ユーザー企業のシステム部門にとっても喫緊の課題と言えます。

 しかし、ITアーキテクトの役割や立場については定義が曖昧で、求められるスキルも明確ではありません。ベテランエンジニアや技術に強いエンジニアが、結果的にアーキテクトの役割を担っている現場やプロジェクトも多いのではないでしょうか。既存のシステムの焼き直しといった案件であれば、それでも何とか対応可能かもしれません。しかし、最新の技術を駆使して新しいビジネスを生み出していくようなプロジェクトでは、その役割を理解し、必要なスキルも身につけた真のITアーキテクトの存在が不可欠です。

 本講座では、システム開発で一般的な「V字開発モデル」に沿って、上流工程から順を追ってITアーキテクトのタスクやスキルを体系的に学んでいきます。少人数のグループワークで実際に成果物をまとめていく、演習中心の実践的なカリキュラムです。

 第2回の講座終了後には、受講者と講師による懇親会も開催します。他社のトップエンジニアとの交流が深まり、その人脈は、アーキテクトに不可欠な広範な知識の拠りどころとなるでしょう。

 2011年に本講座をスタートさせました。他にはないプログラムが多くのエンジニアにご好評をいただき、今回で第10期目を迎えます。ITアーキテクト講座の決定版と言える本講座をぜひ今こそ、御社のトップエンジニアのスキルアップにお役立てください。

 皆さまのご参加を心よりお待ちしています。


◆なぜ今「ITアーキテクト」が求められるのか?

 「技術や開発方法論の選択肢が増加」「全社システム基盤再構築の必要性が高まる」「ITエンジニアへの新たな業務の提案の要請」という3つの要因から、いままさにITアーキテクトの価値が高まっています。


◆「V字開発モデル」に沿って、ITアーキテクトのタスクを理解

 本講座では、システム開発で一般的な「V字開発モデル」に沿って、ITアーキテクトのタスクや課題を解説し、各フェーズで求められるスキルを、グループワークを通じて習得します。


◆こんな方におススメです

・システムのアーキテクチャーについて体系的な知識を身に付けたいITエンジニア、プロジェクトマネジャー
・自社システムのアーキテクチャーの現状や、あるべき姿について理解を深めたい情報システム担当者。


開催概要

セミナー名 第10期開講 <全4回>
ITアーキテクト養成講座
日時 <全4回>
2018年6月21日(木)、6月28日(木)、7月5日(木)、7月12日(木)
10:00~17:00 (開場9:30)
※第2回(6月28日)講座終了後に懇親会を開催します。
会場 エッサム神田ホール2号館
東京・神田
JR神田駅(東口・北口・西口)、東京メトロ銀座線神田駅 徒歩2分
受講料

196,000円(税込み)

定員 60名
※最少開催人数(30名)に満たない場合は、開催を中止させていただくことがあります。
備考 <受講特典>
●書籍
「ITアーキテクトの教科書」
石田 裕三 著、定価2,400円+税
をもれなく進呈いたします。
(当日会場にてお渡しいたします
主催 日経BP社 日経ITエンジニアスクール 日経SYSTEMS

講師紹介

石田 裕三

野村総合研究所 上級アプリケーションエンジニア
産業ITイノベーション事業本部 産業ITグローバル事業推進部
兼 生産革新本部 生産革新ソリューション開発三部

1993年に野村総合研究所入社。1999年より、ITとビジネスの融合を目指して米カーネギーメロン大学で経営学とソフトウエア工学を学ぶ。2001年の帰国以降は、オープンソースを活用したプロダクトラインの構築に励む。専門は「関心事の多次元分離」。“ 史上最強のMBAプログラマー”を自負する。


プログラム ※各回とも昼食をご用意します

6月21日

第1回 要件定義 フェーズ

1-1 システム化対象のドメイン分析 ~関係者の間で対立する利害の認識~
システムを取り巻く様々な視点/制約の洗い出し/利用者視点でシステムへの期待・要望・要求を聞出/利害対立の認識/業務(サービス)で使う言葉の統一/静的モデリング/Quality Attribute Workshop/品質特性(Quality Attribute)間のトレードオフ分析 等

システムを取り巻く利害関係や要求を、
ビジネス視点で可視化する。

 

1-2 クリティカルなユースケースの要求仕様と、定量評価可能な非機能要件の定義
SOW(Statement of Work)/ 動的モデリング/ SRS(Software Requirement Specification)/Utility Tree/ATAM(Architecture Tradeoff Analysis Method) 等
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システムが満たすべき要求(スペック)を
仕様として切り出す。

 

演習1 品質特性シナリオの作成
TPC-Hモデルを題材に、OLTPとOLAPを統合し、定量評価可能な品質特性シナリオ(Quality Attribute Scenario)を作成します。

 

1-3 初期アーキテクチャーの構築
ADD(Attribute Driven Development) 等

様々な品質特性要件を満たす
アーキテクチャーのグランドデザインを描く。

6月28日

第2回 基本設計 フェーズ

2-1 個別設計間の整合性確保 ~移り変わる要求仕様への対応戦略~
異なる要求の間に矛盾がないことを担保/内部仕様/Open‐Closed Principle(OCP)/関心事の分離と重複の排除/機能モデリングとデータモデリング/レイヤ分割とスコープ分割 等

依存関係を整理し、設計作業の並列性を高め、
アーキテクチャーのグランドデザインを描く。

 

2-2 アーキテクチャー設計 ~スケーラビリティ戦略~
シンプルな解(“足し算”か“引き算”か)/同期と非同期、集中と分散、直列と並列/スケールアップとスケールアウト 等

非機能要件と主要なユースケースを実現する
アーキテクチャーを設計する。

 

演習2 アーキテクチャーの設計
演習1であげた品質特性シナリオを満たす、アーキテクチャーを設計します。

 

2-3 アーキテクチャー評価 ~トレードオフ分析とリスク認識~
アーキテクチャーの静的(机上)評価/システム全体としてデータの整合性~データ鮮度・不一致・遡及時間~/データ管理~Pull型とPush型~ /ACID 特性/CAP 定理/BASEアーキテクチャー/Architecture Tradeoff Analysis Method(ATAM) 等

様々な品質特性要件を満たす
アーキテクチャーのグランドデザインを描く。

 

演習3 アーキテクチャーの分析
ATAM記載のテンプレートを利用して、演習2のアーキテクチャーを分析します。

 

◆ 第2回の講座終了後に、受講者同士や講師陣との懇親会を開催します
7月5日

第3回 詳細設計/実装フェーズ

3-1 【詳細設計】“正の仕様”管理とモジュール分割
機能(ユースケース)横断的な関心事/“暗黙の仕様”( 詳細を検討することで認識する未確定な要求仕様)/動的モデリング/“指向”の統一(プロセス、オブジェクト、データ中心、サービス、…)/分割統治/依存関係/UML Components(ユースケース駆動+データモデル駆動) 等

どう実装するか(How)ではなく、何を実装するか(What)を明らかにし、十分な粒度まで機能要件をモジュール分割する。

 

3-2 【詳細設計】テーブルとクラスの粒度
リソース(マスタ)とイベント(トランザクション)の分離/マスタの履歴(適用開始/終了日)管理/Data Base Normalization(正規化)/O/Rマッピング・Impedance Mismatch/関数型とImmutability(不変性) 等

インピーダンス・ミスマッチの
解決する術を規定する。

 

演習4 ER図の作成
TPC-Hモデルを基にER図を作成します。

 

3-3 【詳細設計】インデックスとデータ保全
副作用を考慮したインデックス設計基準/排他制御(ロック粒度)/バックアップ/ 断片化解消/統計情報 等

運用リスクを排除する。

 

演習5 DB運用設計書の作成
定常運用と臨時運用に分けてデータ運用設計書を作成します。

 

3-4 【実装】アプリ構造維持に必要な道具立て
RISC(限られた単機能)かCISC(複雑で高機能)か/制御の反転(Inversion of Control)/Late Binding(動的リンク)/開発環境の整備/COTS (Commercial Off The Shelf)/OSS(Open Source Software)/Software Configuration Management 等

アプリケーションの
実装負荷を軽減する。

7月12日

第4回 テスト/保守フェーズ

4-1 【テスト】機能横断的な関心事への品質確認と動的・静的検証、性能評価
機能横断的なテストシナリオ/Continuous Integration(継続的インテグレーション)/テストプログラム資産化(自動テスト)/テスト・フレームワーク(選定、整備)、検証基準(静的・動的)/性能ボトルネック調査と要監視ポイントの把握/Performance Testing Tool 等

連結テストケースの妥当性を検証、
テスト自動化の費用対効果を最大化する。

 

演習6 状態遷移図の作成とテストケースの洗い出し
演習4のER図から状態遷移図を起こし、必要十分なテストケースを洗い出します。

 

4-2 【保守】機能追加と機能改修のすみ分け
仕様と実装のトレーサビリティ/“ゴッド・クラス”発生の抑止/共通性と可変性の管理/平行開発(複数Version管理) 等

アプリケーションの
新陳代謝を維持する。

 

演習7 要求仕様と実装のトレーサビリティを維持
コンポーネントの追加/改修で影響範囲を示し、要求仕様と実装のトレーサビリティを保つ為に必要な「基準」を規定します。

 

4-3 【保守】アプリ構造/アーキテクチャーの維持
変化し続ける開発要件、求められる運用の継続性/遇有的(Accidental)複雑さ/Application Portfolio Management(APM)/パフォーマンス・モニタリング/パフォーマンス・プロファイリング/崩れるアプリ構造/繰り返される性能遅延 等

システムに内在する
リスクを監視する。

 

4-4 【保守】アーキテクチャー改善
機能要件の多次元空間の認知(機能軸、データ/エンティティ軸、時間軸)/機能要件と非機能要件の分離の必要性/移り変わる実装技術と進化するハードウェア/改善するリスクと改善しないリスク/ペナルティコスト(ビジネスの継続性) 等

リスク分析と費用対効果分析に基づく
アーキテクチャー改善策を検討する。

※プログラム内容・講師は予告なく変更になることがあります。予めご了承ください。


受講者の声
  • 先生のこれまで経験してこられた話が非常にためになり、演習時の我々参加者に対する質問の鋭さに「なるほど」と思うことが何度もありました。ありがとうございました。
  • 本日の保守視点の考え方は参考になった。現状の改良はその場限りであったり、場当たり的な対応が多かった今回の話を聞いて先の保守という観点でも考えていきたい。全体的に講義というよりもセッションに近いライブ感があったと感じた。非常に自分にとって刺激になった。ありがとうございました。
  • ITアーキテクトとして何を目的にして、どのような手法で全体最適化をすすめれば良いかについて学ぶことが出来た。また、運用、保守コストがかさんでいくのも企業共通の課題である為いかに、プロダクトの先を見据えてシステムの構成を決める事が大切である事を理解できた。
  • 熱意のある、熱意がつたわる熱い講義をしていただきありがとうございました。
  • 純粋に面白かったです。問題へのアプローチについて他人の意見を聞いて色々発見できるところが良いです。 システムを構築する上でアーキテクチャーとして注意すべきポイントがよくわかった。保守工程で色々と苦労してるので、今後のシステム構築でぜひ今回の考えを取り入れたい。
  • リスクを先読みするための考え方を学ぶことができました。実業務に活かせそうな内容がとても多く、どれだけ実践できるか楽しみになってきました。4日間ありがとうございました。
  • システム開発のプロセスにおいてビジネス×システムでのいろいろな分析が参考になりました。今後は特にITアーキテクトをやる人が必要になると感じました。
  • 今まで行ったことがない考え方や実際の例を知ることができて、よい経験ができたと感じてます。
  • テキストにはない講師の話の中に色々なヒントやコツなどがありました。毎回のように受講者の疑問に応える補足テキストが配られたのも驚きました。セミナー中にテキストが進化していくのは初めてでした。
  • 業務であるシステムを作る際、開発フレームワークを少し手を加えて使用する等していましたが、今回のセミナーではそこに至る考え方まで学ぶ事ができて参考になりました。どうすれば開発のバラつきや将来の改修、運用まで小さく抑えられるか、勉強したことをじっくり見直しながら会社内でも議論していきます。ありがとうございました。
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  • ※講師企業と競合すると考えられる製品やサービスなどをご提供される会社の方は、主催者の判断に基づき受講をお断りさせていただく場合がございますので、あらかじめご了承ください。
  • ※会場までの交通費や宿泊費は、受講される方のご負担となります。
  • ※講師の急病、天災その他の不可抗力、またはその他やむを得ない理由により、講座を中止する場合があります。この場合、未受講の講座の料金は返金いたします。