NET Marketing Forum:「モバイルを制する者が,マーケティングを制す」--- ディーツーコミュニケーションズの藤田社長

2007/6/6
写真●ディーツーコミュニケーションズの藤田明久社長

写真 ディーツーコミュニケーションズの藤田明久社長

6月6日,東京・六本木の東京ミッドタウンで開催中のNET Marketing Forumで,モバイル専門の広告会社であるディーツーコミュニケーションズの藤田明久社長(写真)が講演し,「モバイル広告を活用すれば,見失った顧客や潜在顧客を発掘し,マーケティング効果を飛躍的に高めることができる」と熱弁をふるった。

今や,食品や飲料などの商品寿命はわずか3週間と言われている。コンビニの店頭では,商品を扱い続けるかどうかをわずか1週間で判断する。こうした短期決戦の時代にあって,企業は商品発売日の2週間前からテレビCMを打ったり,季節限定の商品を開発して短期に売り切るという商品戦略に出ている。だが,商品が店頭にない時にCMを打つのは効率的ではないし,限定商品ばかり作っていては開発費がかかりすぎる。このままで企業は疲弊してしまう。

「企業はターゲット顧客を見失っている。彼らに照準を定め,モバイル広告によって着実にリーチし,メッセージを伝えていけば,必ずマーケティングの効果は上がる」と藤田氏は主張する。

例えばある男性用ヘアー・ワックスの会社は,モバイルの世界でコンテストを開催した。ヘアー・ワックスを使用してセットした髪を携帯で撮影し,特設サイトに送ってエントリーするという企画だ。コンテストの告知メールを100人に送ったところ,27.4人がこのメールを読み,1人当たり平均3.6人の友人にメールを転送し,結果的に3日間で97人のエントリーがあったという。

「顧客にキャンペーン・メールを送ると,75%がその瞬間に閲覧し,98%が24時間以内に開封する。モバイルは,突然生まれた“関心”を効率的に取り込むことができ,しかも高速に顧客間で情報が拡散していく。スピードが勝負のこれからのマーケティングには欠かせないツールだ」(藤田氏)。

もう一つモバイル広告で重要なのは,「カスタマーロイヤリティ」を高める機能である。通常のプレゼント・キャンペーンでは,期間が過ぎればサイトも閉じてしまう。しかし,飲料メーカーのカルピスは,昔なつかしいロゴの壁紙をダウンロードできるといった“ロイヤリティの高い会員”のために特別に用意した情報を提供することで,会員の囲い込みに成功した。

「PCには,信頼性,説明性といったマーケティング特性があり,モバイルにはエンタテインメント性や拡散性といった特性がある。両者の特性を生かしながら,日本の企業がすべてモバイル・マーケティングをやる日が,やがてやってくるだろう」と藤田氏は締めくくった。(高木 邦子=ITpro)


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