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前川が斬る(3)Quanta v. LGE---特許権消尽の範囲はどこまで

2008年4月25日 11時25分

継続中の特許裁判で業界関係者の注目を集めているのは、台湾Quanta Computer Inc.(以下、Quanta)と韓国LG Electronics Inc.(以下、LGE)の係争だ。この裁判の焦点になっているのは、特許権の消尽(Tech-On!用語辞典)の範囲。判決が下れば、今後のライセンス契約に大きな影響を与えることになりそうだ。以下、その概要を紹介する。

米Intel Corp.はLGEの所有するパソコンのシステム・方法に関する特許権に関してライセンス契約を結んでいた。このライセンス契約では、Intelは特許化されたシステム・方法を実現するためのマイクロプロセサあるいはチップセットを製造、販売できるが、LGEの許可なしにIntelの製品以外と組み合わせることはできないという制約的条件が付与されていた。また、Intelはそのマイクロプロセサやチップセットを第三者に販売する際に、LGEの許可なしにIntelの製品以外と組み合わせることはできないと警告を付ける義務があった。Quantaを含む数社はIntelからその警告表示がある製品を購入し、LGEの許可無しにIntel以外の部品と組み合わせてパソコンを製造、販売した。そこで、LGEはQuantaらを特許侵害で訴えた。

カリファルニア州北部連邦地方裁判所は、Intelの製品自体はライセンスされた特許でカバーされていないとしながらも、ライセンスされた特許がカバーしているシステム・方法の重要な要素なので、Intelとのライセンス契約の時点でLGEの特許権が消尽したと判断した。しかし、控訴審は地裁の判決をくつがえし、LGEとIntelのライセンス契約に制約的条件が含まれていることに焦点をしぼり、特許権の消尽は適用されないとした。Quantaらはこの判決を不服として上告。現在は最高裁で争われている。

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