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思考停止というリスク

2008年10月3日 15時10分

日本企業の特質ということでよく挙げられることの一つに、「リスクをとらない」ということがある。現場、あるいは技術者個人のレベルでいえば、かなり革新的だが未知数的な仕事もあるように思う。けれど、往々にしてそのような案件は、いざ投資が必要な局面になると棚上げされてしまう。日本的組織というもののなせる業か、はたまた経営陣のマインドの問題なのか。

それでもときどき、「けっこうリスクがありそうなのによく思い切ったなぁ」と思う事業計画に出くわすことがある。その決断に独自性があるなら、まあよい。それはハイリスク・ハイリターンな「賭け」なのであるから。ところが、いつもそうだとは限らない。しばしば、多くの企業が大挙してハイリスクとしか思えない判断を下しているように見えてしまうことがある。ところが話を聞いてみるとたいがい、当事者たちには「リスクをとっている」という意識がないようなのだ。

横並び

皆が手を携えて同じハイリスクな道を選択すれば、それが失敗しても「隣との差」はつかない。それが経営陣に安心感をもたらし、リスクの大小に関して熟考することをやめさせてしまうのか。だが、その結果として業績が低迷すれば迷惑を被るのは技術者である。自社の体力を超えるほどの痛手を被れば、外資系ファンドの餌食にだってなりかねない。

では、リスクを見事に乗り越えてめでたく成功すればどうか。みなが成功するわけだから、リターンは少ない。つまりハイリスク・ローリターン。まったく割の合わない話である。

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