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シン・クライアントも立派になった
ゼロデイ時代のクライアント・セキュリティ 第3回

2007年6月6日 15時6分

かつてシン・クライアントの普及を妨げた課題は,ブロードバンド化などによってほぼクリアされつつある。国内の金融機関,製造業などでは,じわじわと採用が進んでいる。製品は,選択肢が増えると同時に,ソフトフォンの利用など弱点を克服したものも登場。環境は着実に整ってきた。

シン・クライアントが注目されるようになった最大の理由は,個人情報保護法の施行に伴うパソコンのセキュリテイ対策として有効と見られていることにある。大半のシン・クライアント製品はハードディスクを内蔵していないため,端末から情報が漏れることはないという考えである。

ただ,シン・クライアントのメリットは端末からの情報漏えい防止だけではない。企業ユーザーにとっては,クライアントで稼働させるソフトウエアの管理を一元化して,ソフトウエアのバージョンアップなど運用にかかるコストを削減できることも大きなメリットになる。

パソコンは端末としては異質

企業のクライアントとして主流になっているパソコンは,情報システムの端末としてとらえると異質な存在である。元々,端末はホスト・コンピュータを利用するための入出力装置であり,ハードウエア面以外の保守は必要なかった。これに対してパソコンは単体で機能するように設計されたもので,CPU,メモリー,ハードディスクというコンピュータの要素をすべて備える。このために,端末としては不要な機能,データを持った“ファット・クライアント”になっている。

シン・クライアントが登場した当時,筆者はある大手企業の情報システム部門長を務めていた。そのときの頭痛のたねがイントラネットの端末管理だった。「一人1台」を合い言葉に企業の端末としてはパソコンが主流になっていたが,業務で使うには不要な機能が多いばかりか,その不要な機能のために保守に手間がかかり過ぎる。その運用コストに悩まされていたのだ。ちょうど,基幹系システム(メインフレーム)の専用端末が更新時期を迎えており,パソコンをクライアントとして利用し続けることに疑問を感じていた。

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