タタ・モーターズを止めた“住民力”
■「GQ」沿いの工場が生み出す“生態系”
タミル・セルバンは29歳。「黄金の四角形(GQ)」と呼ばれる新しい高速道路のおかげで人生が変わった。インド南部タミルナードゥ州の村で育ったセルバンは、父親の自転車に乗って数km離れた大きい村の学校に通えるようになったのだ。その後、近くの町の技術訓練校で学び、現在は州都チェンナイにある韓国の自動車メーカー、現代(ヒュンダイ)自動車の工場で働いている。GQがなかったら、いまごろまだ、村でココナツ栽培をしていたことだろう。GQ沿いに建つ工場で主任技術者を務めるセルバンは、組み立てラインに乗って流れてくる金属製の車体を点検し、傷があれば補修する。一つの工程にかかる時間は平均64秒。完成した自動車は、塗装と仕上げを施され、トラックに積まれる。
トラックに積まれた自動車は、GQを通ってチェンナイの港に運ばれ、世界中に出荷されていく。セルバンはこの仕事に就いて10年になるが、いまでも感慨にふけることがあるという。熱を込めてこう語ってくれた。
「ここでつくっている自動車の一生を想像してみてください。厳しい気候や悪路に耐えながら、世界中の道を走る。そんな車がここから出発するんです」
2.16km2の更地だったこの場所に、1998年、ヒュンダイは工場を建設した。セルバンは工場の開設時に採用された一人だ。従業員は現在5400人。質の高い労働力が認められ、インドは新たな製造拠点として、世界中から注目を集めるようになった。
同社をはじめとするGQ沿いの工場は、それぞれの“生態系”をつくりあげている。つまり、大きな工場で細かな部品などの需要が発生すると、起業精神の旺盛なインド人が近隣に会社を設立して請け負うのだ。たとえば、ヒュンダイの工場の周辺には83社の中小企業があり、フロントガラスや留め具、ヘッドライト、バックミラーなどの部品を製造している。
詳しくは、こちら「bp SPECIAL 地球環境問題―新たなる挑戦― ECOマネジメント」サイトでご覧になれます。
昨日読まれたベスト5〈環境〉 最新記事一覧へ 画面先頭に戻る
- タタ・モーターズを止めた“住民力”(2008.10.03 17:13)
- 日本の高効率発電技術が石炭を“資産”に変える(2008.10.03 15:10)
- 製造業主体の発展が続く中国が地球温暖化に及ぼす影響
- 電気自動車を主役の座に押し上げた電池技術(2008.10.01 17:44)
- 家電製品交換の目安は10年!?(2008.10.02 11:32)
環境 最新記事 記事ランキング一覧に戻る 画面先頭に戻る
- 三洋電機と新日本石油、薄膜太陽電池で共同出資会社の設立を協議
(09:58) - 新日鉄と神戸製鋼、共同で製鉄ダストのリサイクル、還元鉄の生産を推進
(09:57) - 大林組がVOC汚染浄化用微生物栄養材を開発、浄化費用を30%削減
(09:55) - 京セラ、高出力の太陽電池モジュールを市場投入 (09:54)
- タタ・モーターズを止めた“住民力” (17:13)
- 日本の高効率発電技術が石炭を“資産”に変える (15:10)
- パナソニック、世界のグループ社員で約520の環境保全活動を実施へ
(09:42) - 富士通、REACH対応の製品含有化学物質管理システムを発売
(09:42) - 気候変動で政府・議会に先手打つ米企業 (15:43)
- 家電製品交換の目安は10年!? (11:32)



