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教育プログラムの普及に乗り出す米「建築博物館」を視察

2007年1月4日 11時23分

日本各地で近年、「環境学習」が盛んに行われている。しかし、その指すところの多くは自然や地域、人間、あるいは情報といった環境を題材とした学習だろう。いわゆる「人工環境」(builtenvironment)の学習については、一般にまだその必要性すら広く認知されるに至っていない。一方、欧米へ目を向ければ、歴史・文化的な側面から人工環境に対する意識は高く、その教育用の絵本やおもちゃなども質量ともに注目すべきところがある。

米国ワシントンDCにあるナショナル・ビルディング・ミュージアム(以下NBM)は、建築、都市計画、建設、工学、デザインをテーマとして、1985年の開館当時から教育部門に力を入れて独自のプログラムを開発し、実践してきたミュージアムだ。米国内でも、「建築博物館」として活動しているのはほかに、摩天楼に焦点を当てたニューヨークのスカイスクレーパー・ミュージアムぐらいであることからも、NBMが個性的な存在であることがわかる。

現在、NBMの教育プログラムの参加者は年間8万人を超えるという。学校や青少年とその家族を対象とするものや、成人向けの講演会や映画会、ツアーなど多彩なメニューがそろう。その中でも学校を対象とするスクールプログラムは、未就学児~9年生(中学3年生)までの子どもたちが対象で、近郊の3州から年間約2万人の参加を実現する。体験型とデザインプロセスを重視する内容で、テーマ別に現在10プログラムほどを提供している。

それらを、ワシントンDC近郊3州の公立学校の学習指導要領に準拠させていることにも注目したい。これにより、人工環境の学習を、社会、算数、図工などの授業に相当させることができるわけだ。学校側には事前に冊子を渡し、博物館訪問時だけでなくその前から後にかけて学校内でできる授業案や、参考資料、用語説明なども紹介している。

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