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入社3年間を逃せば、社員育成は「失敗」
リクルートワークス研究所所長 大久保幸夫

2008年10月6日 15時20分

人を育てるということは、たいへん時間が掛かることです。一朝一夕にできることではありません。若手の段階はもちろん、ミドルになっても、役員になっても、「人材育成」というテーマはなくなりません。しかし、常時育てることを考えなければいけないかというと、そういうわけではありません。いつも育成、育成では、マネジメントするほうもたまらないでしょう。

大事なのは、「育成の勘所を外さない」ことです。そこさえしっかり見ていれば、あとは人というものは勝手に育つものだとも言えるのです。

これから数回にわたり、この勘所について、お話をしたいと思います。

まず新入社員として入社してきた新人たちの育成ですが、ここでは成功体験を積ませることが、ポイントになります。新人が1人立ちして仕事をできるようになるのに、おおよそ3~4年の時間が必要です。それまではまだ半人前。まとまった仕事を1人でこなすのは困難です。

しかし、この3~4年を補助的な仕事だけで過ごさせてしまうと、その後の成長に大きなマイナスが出てきてしまうのです。

新人は常に、仕事や周りからの評価に不安を感じています。重要な仕事を任されず、周囲からの良い評価を耳にすることもなければ、「自分は成長していないのでは?」「自分は期待されていないのでは?」と、たちまち悩みモードに入ってしまいます。ときには1人立ちする前に、早期離職という事態にもなりかねません。

実際、大卒者の3割が入社3年以内に離職してしまうのは、ご存知の通りです。1人立ち前に挫折するということは、1つの仕事を経験したといえる前に辞めてしまうわけですから、次の会社で経験者・即戦力としての評価を受けることもできず、無駄なキャリアになってしまう危険があります。採用した企業にとっても、採用に掛かった経費やその後の給与を回収できずに終わってしまうので、お互いに不幸です。

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