JAL、海外航空と連携強化へ
経営危機ひとまず脱し、再成長の一手探る
「所属する航空企業連合(アライアンス)は異なるが、今後も幅広く協力していこう」
日本航空(JAL)の西松遙社長は6月初め、イスタンブールでエールフランスのスピネッタ会長と会談し、こんな約束を交わした。両社はもともと旅客部門で提携している間柄。ただ、JALが2007年にブリティッシュ・エアウェイズなどが参加するアライアンス、「ワンワールド」に加盟したため、「スカイチーム」に所属するエールフランスとの提携がねじれた状態になっていた。会談ではこの2社間提携を今後も継続し、深耕する方向で一致したという。
西松社長は7月初めにはソウルで、大韓航空のジョンヒ・リー社長兼COO(最高執行責任者)とも面会。大韓航空もスカイチームのメンバーで、エールフランス同様のねじれ関係に陥っていたが、「もっと提携を強化していこう」と話し合ったという。
資本提携に発展の可能性も
提携強化の内容は当面、客室乗務員の人的交流や相互研修などが中心となりそう。西松社長は「こうした関係強化が将来、資本提携まで発展する可能性もある」と言う。積極的なトップ外交からは、経営危機を脱したJALが目指す再成長シナリオが浮かび上がる。
「なんとかマイナスをゼロに戻した」。西松社長は今のJALの状況をこう表現する。3月に1500億円の増資を実施し、破綻がささやかれるような経営危機からは脱却した。人員削減や不採算路線の見直しにより、2008年3月期の営業利益は過去最高の900億円。一方で2009年3月期は燃油相場の高騰もあって営業利益はほぼ半減、最終損益は子会社売却益を除けば実質赤字となる見込み。復配も見送る。再建を果たしたとは言えないが、ひとまず水面上に顔を出したような状況だ。ここから再成長を目指すには、高いハードルもある。日本市場の環境変化だ。
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