このページの本文へ
ここから本文です

伝統の技を現代に生かす「山形鋳物」を世界へ

2008年6月3日 17時16分

薄肉で微細な肌が特徴の山形鋳物はその昔、出羽三山の参拝客が土産として持ち帰り全国にその名が広まったといわれる。900年以上の歴史を誇る鋳物産地・山形市に工房を構える菊地保寿堂は慶長9(1604)年に創業したという老舗。伝統の中で常に革新を追い求めてきた。

菊地保寿堂が手掛けるのは、急須などの日曜工芸品(50%)、茶釜に代表される伝統工芸品(15%)、そして街路灯などエクステリア製品(35%)。売上高の2 ~ 3割が海外での販売となっている。「いずれも山形鋳物の伝統技術を生かしデザイン策定からイニシアティブをとって最終製品に仕上げる“提案開発型製品”」(菊地規泰社長)で、この「ものづくり力」が同社の強みだ。

仏展示会で高い評価

これを象徴するのが2005年にフランスで開かれた国際見本市「メゾン・エ・オブジェ」に出展した和鉄ティーポット「まゆ(繭)」。「微妙に変化する丸い形は伝統の技ならではのもので、極めて完成度が高い」と好評価を得た。内側には高温焼成法でホーローを施し、安全で強靭なポットに仕上げている。欧米のバイヤーやマスコミから注目を集め、2年間で約1万個を売るヒット商品となった。その後、コピー商品が出回るという“おまけ”もついた。

「まゆ」の開発は、名車フェラーリ・エンツォなどをデザインした世界的な工業デザイナーである奥山清行氏とのコラボレーション。北イタリア型のものづくりを手本とした地域振興を目指す「山形カロッツェリア研究会」で、木工家具や織物などの地元企業とともに奥山氏を総合コンセプターとした商品開発に取り組んだ。菊地社長は研究会の立ち上げに関わり、その事務統括を務める。

記事検索 オプション

日経BP社の書籍購入や雑誌の定期購読は、便利な日経BP書店で。オンラインで24時間承っています。

ご案内 nikkei BPnetでは、Internet Explorer 6以降、 Safari 2以降、Opera 8以降、Netscape 8.1以降またはHTML 4.01/CSS level 1, 2をサポートしたWebブラウザでの閲覧をお勧めしております。このメッセージが表示されているサポート外のブラウザをご利用の方も、できる限り本文を読めるように配慮していますが、表示される画面デザインや動作が異なったり、画面が乱れたりする場合があります。あらかじめご了承ください。

本文へ戻る