このページの本文へ
ここから本文です

鈴木貴博:「ドラゴンボール」はハリウッドで戦えるか?

2008年1月30日 15時41分

今年(2008年)に入って米国出張の折に、久しぶりにコンサルティングファーム時代の友人と食事した。

早いもので、東京からワシントンD.C.に移り住んでもう5年になるという。小さかった息子さんも高校生だ。米国では、高校2年生くらいになると車の運転免許を取って、自分で運転して高校に通うことができる。そうすれば、早起きして朝6時半なんていう時間にやって来るスクールバスに飛び乗る必要もない。

さて、その息子さんが通う高校には、日本文化を研究するクラブがあるらしい。研究といってもひたすら千羽鶴を折る生徒と、ひたすらアニメを語る生徒のどちらかで、それぞれ別のグループに分かれて活動しているそうだ。

彼自身はクラブのメンバーではないのだが、日本文化を教える立場として、たまに請われて日本のマンガについて米国の友人たちに語ることがあるという。

9年前、僕が米国に住んでいたころの人気アニメといえば『ポケモン(ポケットモンスター)』だったが、今は何といっても『NARUTO(ナルト)』が一番人気である。

書店大手のボーダーズに行ってみると、日本のマンガは翻訳版のコーナーが出来ていて、『NARUTO』『犬夜叉(いぬやしゃ)』『魔法先生ネギま!』など、日本でも人気のマンガが書棚に並んでいた。

一昨年、取材したマサチューセッツ工科大学のトーマス・W・マローン教授も、「うちの息子は『NARUTO』にハマっている」と言っていたぐらいだから、知識階層にまで“ジャパン・クール”(海外で人気のある、日本発の音楽やゲーム、アニメなどのポップカルチャー)は浸透してきているようだ。

それによって近い将来、日本の出版社はグローバルに成長できる企業と、日本の中でとどまる企業に二分される可能性がある。前者に近いところにいるのが集英社で、後者のリスクがあるのが講談社と小学館ではないかと、僕は見ている。

今回のコラムでは、その話をしようと思う。

従来、マンガのビジネスモデルというのは、「雑誌で連載して、単行本で儲ける」というものだった。加えて人気作品ではアニメ化の版権や、グッズなど派生商品のロイヤリティが大きくなる。

ところが“ジャパン・クール”が米国に浸透してくると、「ハリウッド映画に展開する」という新しいビジネスモデルが生まれてくる。この版権が、実は計り知れない価値を秘めているのだ。

記事検索 オプション

日経BP社の書籍購入や雑誌の定期購読は、便利な日経BP書店で。オンラインで24時間承っています。

ご案内 nikkei BPnetでは、Internet Explorer 6以降、 Safari 2以降、Opera 8以降、Netscape 8.1以降またはHTML 4.01/CSS level 1, 2をサポートしたWebブラウザでの閲覧をお勧めしております。このメッセージが表示されているサポート外のブラウザをご利用の方も、できる限り本文を読めるように配慮していますが、表示される画面デザインや動作が異なったり、画面が乱れたりする場合があります。あらかじめご了承ください。

本文へ戻る