花岡信昭:首相官邸は「ねんきん特別便」を見たのか
厚生省(現在、厚生労働省)はかつて国内行政全般に通暁した旧内務省の中核部隊であった。それがいまに受け継がれ、内閣官房副長官は厚生事務次官経験者がよく起用された。それほどの伝統と権威を保っていたはずの厚生省は、なぜここまで情けない役所に成り下がってしまったのか。
年金問題が騒がれるたびに、そうした思いが強まる。年金を担当する社会保険庁は厚生省の外局である。幹部は厚生省の出向者で占められ、2年ほどで本省に戻るから、「大過なく過ごす」ことが彼らの生きる知恵となった。
社保庁の組合は自治労系が9割以上の組織率を誇り、地方の社会保険事務所の現場を仕切っていた。社保庁労使が交わした100件を超える労働協定の存在が明らかになり、いまはすべて破棄されている。端末を45分間操作したら15分休むといった常識外れの内容だったのだから、それも当然だ。
宙に浮いた年金記録5000万件は、こうした環境下で生まれた。幹部たちは出向期間を問題を起こさずに過ごせればそれでいい。一般職員はいかにずさんな仕事をしていようと、組合によって守られているから、これまた緊張感を欠いた。
およそ民間企業では考えられない社保庁の体質が「5000万件」を生んだ。長期にわたる「サボリの蓄積」の後始末に追われている現在の職員の多くは真摯にまじめに取り組んでいるのだと思いたい。しかし、どう人海戦術を使おうと、5000万件の壁はあまりに高かった。
詳しくは、こちら「SAFETY JAPAN」サイトでご覧になれます。
昨日読まれたベスト5〈企業・経営〉 最新記事一覧へ 画面先頭に戻る
- 宮田秀明:小泉元首相の引退は「プロの引き際」にあらず(2008.10.03 09:48)
- 健康維持は経営トップの一大重要事項(2008.10.03 09:48)
- 花岡信昭:こんな首相演説は初めてだ(2008.10.02 15:21)
- シティカードジャパンとAmazon.co.jp、提携カード契約を解消(2008.10.03 17:56)
- 親力養成塾:「天才キッズ」教育のリスク(2008.10.03 15:10)
企業・経営 最新記事 記事ランキング一覧に戻る 画面先頭に戻る
- 松本引越センターが破産手続きへ、事業継続を断念
(15:47) - 森永卓郎:今まさに瓦解する市場原理主義 (15:35)
- 入社3年間を逃せば、社員育成は「失敗」 (15:20)
- 大阪・梅田にオープンの「ブリーゼブリーゼ」注目店リポート(後編) (15:19)
- 大阪・梅田にオープンの「ブリーゼブリーゼ」注目店リポート(前編) (15:18)
- 大阪・西梅田の高層複合ビル「ブリーゼタワー」の商業ゾーン、10月3日にオープン (15:17)
- 新幹線の信号システム障害、原因はハードディスクの故障とバックアップの不具合
(13:36) - メラミン混入菓子、近ツーの通販でも、兼松輸入の「エッグタルト」
(12:37) - フルキャスト、日雇い派遣から撤退、09年9月末めど
(11:57) - ナカバヤシ、製本技術を生かした手作りの小物収納BOX
(11:02)



