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無視され続けた政治弾圧~『中国を追われたウイグル人』
文春新書、840円(税別)

2007年10月31日 9時25分

「ウイグル人」と聞いて、読者のみなさんはどんなことが思い浮かぶだろう。

評者の場合、ウイグル人を知るきっかけは、出来ればここに書きたくないくらい不純であった。

1990年、カザフスタンのアルマアタ(当時)を訪れたときのこと。カザフ人、キルギス人、ウズベク人など、民族のバザールとでも呼ぶべき多彩な顔だちの人々といきあうなか、評者が好みの顔(潤みがちの垂れ目男)を見つけてはしゃぐたび、

「あの人はウイグルだよ」

ロシア人の友だちが決まってそういうのだった。「中国側に大勢住んでいて、政治的に大変なのでソ連側(当時)へ逃げてきた人も多いよ」。へぇ? で、それっきりである。

当時、崩壊寸前だったソ連邦。だが同じ頃、天山山脈を跨いだ中国側の新疆ウイグル自治区(ウイグル側は東トルキスタンと呼ぶ)でも、ウイグル人による反政府運動が頻発していたとは――。

本書は、1990年代後半以降に新疆を追われ、米国、ドイツ、トルコなどに散ったウイグル人亡命者たちの証言集である。

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