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キヤノンの野望に立ちはだかる男 
SEDの命運を握るCEOが語る攻防戦

2007年4月20日 10時11分

新しい薄型テレビ技術「SED(表面電界ディスプレー)」で悲願のテレビ事業参入を目指すキヤノンに大きな障害が立ちはだかっている。

今年2月22日、米テキサス州西地区連邦地裁でのこと。キヤノンのSEDテレビ生産に欠かせない技術特許の使用権が、この日の略式判決によって使えなくなってしまった。この裁判の原告は、ナノテクノロジーのベンチャー企業、米ナノ・プロプライアタリー。被告はキヤノン。

一審判決は、4月30日に下る予定だが、同様の内容となれば、SEDテレビ計画は大きなダメージを受けることになる。ナノに歩み寄る形で特許料を支払うのか、あるいは事業の大幅な見直しか…。

「判決がキヤノンにとって好ましくなければ、控訴して争う」

3月の株主総会の席上で、キヤノンの内田恒二社長は、SED事業の遅れを懸念する株主の声に、そう答えた。だが、法廷闘争が長引けば、それだけSEDテレビの実現が遠のいてしまう。

崩壊した青写真――。

当初の予定では、既にSEDテレビが店頭に並んでいるはずだった。東芝と折半出資の合弁会社「SED」を立ち上げたのは2004年のこと。早ければ 2005年にも、生産を開始する予定だった。ところが、2005年4月にナノが裁判を起こしたこともあり、事業計画は崩れ、今年に入って東芝との提携は解消されてしまった。

キヤノンの野望を打ち砕いた形となった米ナノ。そのトップに、法廷闘争の真意を聞こうと、米南部に飛んだ。

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