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花岡信昭:イラク撤収、自衛隊には何が必要だったのか

2006年6月27日 14時43分

イラクに派遣されていた陸上自衛隊が撤収することになった。装備品などをコンテナに詰め、いったんクウェートに運んでから日本へ輸送する。最後の第10次隊の帰国は8月以降となりそうだ。

2年半にわたって、述べ5500人。自衛隊発足以来、初めての「戦争が行われている国」への本格的派遣であった。政府は現地サマワを、派遣が許される「非戦闘地域」と認定してきたが、これは建前であって、実際には何が起きても不思議ではなかった。撤収作業中が最も危険ともいわれており、最後まで「一人の犠牲者も出さなかった」ことを貫いてほしいものだ。

撤収決定で、まず注目されたのが米国の態度だ。米英軍を主体として、いまだにイスラム原理主義テロ集団との激烈な戦闘が展開されている。自衛隊撤収決定と前後して、拉致されていた米兵2人の惨殺死体が発見されている。米国の意向に反しての撤収となると、日米関係に決定的な亀裂が生じる。幸いなことにというべきか、事前の周到な調整が実ったというべきか、米政府の態度は自衛隊撤収に十分な理解を示すものであった。

現地のムサンナ県の治安維持活動の権限が英豪軍からイラク側に委ねられる。そのことが「海外で武力行使ができない」自衛隊の撤収を可能にした。だが、陸自警護に当たっていた豪軍460人は、自衛隊撤収後、さらに危険度が高いとされるナシリア近くのタリルに派遣され、イラク治安部隊の支援、訓練任務に従事する。オーストラリアのこの決定は、米国支援の姿勢をより強固に示す狙いがある。日本とは次元が違う政治決断が必要だったことを、日本側も意識すべきである。

■詳しくは、こちら「nikkeibp.jp SAFETY JAPAN」サイトでご覧になれます。

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