第4回
米ヤフー 広告プラットフォーム兼製品担当
スティーブ・ミットギャング 上席副社長
新スポンサードサーチは第2四半期稼働
マーケッターの使い勝手を高めた

米ヤフーは2月5日、検索連動型広告「スポンサードサーチ」のための新しい広告プラットフォームを本格稼働させた。検索結果ページに出す広告の表示順決定アルゴリズムを刷新。これまで検索キーワードの入札価格だけで決めていたところに、新しく「品質インデックス」と呼ぶ指標を追加した。広告掲載後のクリック率(CTR:Click Through Rate)なども加味して表示順位を動的に決定する仕組みである。
検索連動型広告は、ネットマーケティング手法の中でも特に急成長を続けている分野。アウンコンサルティングによると、2006年の国内インターネット広告市場3981億円のうち2割強の888億円を占め、市場成長のけん引役を担っている。
米ヤフーの検索連動型広告メニュー「スポンサードサーチ」は、同社の一部門であるヤフー・サーチ・マーケティングが提供しており、日本国内では米ヤフーの100%子会社であるオーバーチュアが展開中。国内最大のページビューを持つポータル・サイト「Yahoo! JAPAN」に出稿できる唯一の検索連動型広告であるほか、提携パートナーであるexciteやGMOグループのサイトにも表示され、多くの広告主企業が利用している。
広告表示順位の決定アルゴリズムが変わるなど、広告主にとって大きな影響がある新しい広告プラットフォームは、日本国内でも1月末から試験が始まっている。本稼働を間近に控えた新プラットフォームについて、米ヤフーで広告プラットフォームと広告サービスに関する開発・マーケティングの責任者を務めるスティーブ・ミットギャング(Steve Mitgang)上席副社長に聞いた。
(聞き手は NET Marketing編集プロデューサー 井出 一仁)
新しい広告システムを展開する狙いは。
ミットギャング ビジネス上のゴールは3つあります。一つは、消費者がインターネット上でモノやサービスを探す際に、検索結果ページに最良の広告が表示されることを保証すること。二つめは、広告主や広告代理店が、よりよい顧客ターゲティングを実現できるようにすること。広告の効果を最大化することとも言えます。三つめは、将来のデジタル・マーケティングの発展をにらみ、新しい機能を取り込めるようにすることです。
新プラットフォームはこれまで、社内の開発コードである「Panama(パナマ)」という名前で呼ばれることもありましたが、正式名称は「New Sponsored Search」、日本では「新スポンサードサーチ」です。
新スポンサードサーチの日本での開始時期は。
ミットギャング 日本国内でもシステム、アルゴリズム、アプリケーションのテストや、広告主向けのトレーニング・マニュアルの整備など、移行の準備が整い、導入に向けた最終段階にあります。稼働は第2四半期です。
移行は、米国同様に2フェーズに分けて実施します。まず第1段階では、キャンペーン単位の予算/スケジュールの管理機能など、新しいアプリケーションを広告主に紹介していきます。それに続く第2段階で、「品質インデックス」に基づいた新しい表示順位のランキング・アルゴリズムを導入します。
米国では当初の計画より本稼働が遅れたのは事実です。ただ、非常に複雑なシステムであり、業界でこれまで誰もやっていないようなことをやらなければなりませんでした。単に新しいシステムを作るだけではなく、数十億ドルの売り上げがあり、数百万の広告キャンペーンが走っている中で、広告主や利用者に迷惑をかけないように新システムへの移行を実現したわけです。東京の地下鉄工事を、利用者にまったく迷惑をかけないように実施する困難さにたとえられるでしょうか。
next: 「品質インデックス」の中身は・・・
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