フォーラムプレレビュー

第3回花王 Web作成部 石井 龍夫 部長

顧客を囲い込む時代は終わった
コミュニティでのクチコミに期待

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2006/9/21
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インターネットやモバイルによる双方向のコミュニケーションが可能となり、企業と消費者を結ぶ情報発信や情報交換の場が広がった。それに伴い、マーケティング手法にも大きな変革が起こっている。本コラムでは「Web2.0&モバイルが拓くマーケティング・イノベーション」をテーマとして11月1日(水)に開催される「Net Marketing Forum 2006」で登壇する講演者に、講演に先駆けて現状認識や問題意識を聞く。

第3回は、特別講演(専門トラックC)「生活者を取り巻くコミュニケーション環境の変化と口コミのマーケティング活用」に登壇する花王の石井龍夫氏に、クチコミ型コミュニティの現状とその効果、問題発生時の対処法などについて尋ねた。

石井氏は、事業部門で「メリーズ」「ロリエ」「ビオレ」などのブランド・マネジャーを歴任後、新規事業プロジェクトのプロダクト・マネジャーとして、「アジエンス」のブランド創出を指揮。2003年から全社のWeb活用の戦略立案と企画運営に携わり、現在はWeb作成部長を務めている。

(聞き手はネット事業推進センター 井出 一仁)

花王は、インターネット上に消費者主体のコミュニティの場を積極的に提供しています。個人が発信する情報を、企業としてどのように位置づけていますか?

花王 Web作成部 石井 龍夫 部長

石井 花王のサイトの閲覧者は、ここ2年で2倍に増えました。ところがWeb全体で見ると、実は企業サイトのユニークユーザー数やページ滞在時間が占める比率は確実に下がってきています。数は増えているのに比率が下がっているのは、個人が手軽に情報を発信できるサービスやツールが普及した結果、企業サイト以外でも消費者が商品情報を入手できるようになったからです。

ブログやSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)では消費者同士がコミュニティを形成し、日々、積極的に意見を交換しています。メーカーが紹介する会員からの意見ではなく、消費者から自然に発生したクチコミ情報は、「自分にとってはどうだろう」という購入判断の要素になりやすいんです。こうしたクチコミ情報が消費者の役に立つのなら、メーカーが運営するサイトでコミュニティを支援していくべきだと考えました。

メーカーが顧客を囲う時代はもう終わっています。自社サイトや競合サイトの伸びだけを見ているようでは、ネットというトータル・コミュニケーションの場では置いていかれます。

ネット上のコミュニティでのクチコミをマーケティングに利用することの具体的な効果は?

石井 ネット以前からクチコミは重要でした。でも、どこでどんなクチコミが起こっているのかわかりませんでした。

しかし、ネット上で話題になっていればブログ検索エンジンなどを利用して、どこでどんな風に商品のことが語られているのかまで把握できます。日別・月別でどれだけ関心が高まっているかだってわかります。ターゲットが参加するコミュニティがあれば、発売から1カ月以内に消費行動を追いかけ、マーケティング戦略の修正にも早期に対応できます。

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