Webマーケティングの近未来

ゲーム内広告の今(6)

3次元仮想世界の可能性が浮き彫り
Virtual Worlds 2007

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2007/5/1
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B2CだけでなくB2Bでの利用にも注目

日本ではSecond LifeのB2C(ビジネス・ツー・コンシューマー)の部分の話題が先行しているようだが、今回のイベントで一番印象が強かったのは米IBMの存在だ。B2Cキャンペーンを担当した3次元デジタルエージェンシーがスポンサーとして並ぶ中で、B2B(ビジネス・ツー・ビジネス)での利用に大きな価値があるという意見を提示したのがIBMだった。

同社のデジタルコンバージェンス担当バイスプレジデントであるColin Parris氏は講演で、10億円単位でVirtual Worldsに投資しているIBMでは、3000人がイントラネットとしてSecond Lifeを利用しており、コミュニケーション、コラボレーション、トレーニング、ナレッジシェアでかなり予算の削減が可能になるという予想をしている(写真1写真2)。グローバル企業では、情報や知識を共有するために年に数回集まったりすることがあるが、それをバーチャルな世界で代替できるのではないかということだ。速報でも触れたが、“飲みにケーション”がバーチャルな世界に代わる可能性がある。

写真1●Virtual Worlds 2007で講演する米IBMデジタルコンバージェンス担当バイスプレジデントのColin Parris氏
写真1●Virtual Worlds 2007で講演する米IBMデジタルコンバージェンス担当バイスプレジデントのColin Parris氏
写真2●企業内利用のメリットを強調したIBMのプレゼンテーション
写真2●企業内利用のメリットを強調したIBMのプレゼンテーション

もう一つが「情報の可視化」である。例えば、サーバーのパフォーマンスをデータだけで見るのではなく、仮想化して自分が実際にVirtual Worldsでサーバーの中に入ってみることで、問題点などを見つけることが容易になるのではないかというわけだ。カンファレンス内で何度も出てきた話題だが、「人間は3次元の世界でずっと生きており、その環境での情報収集が一番自然で速く、これまでのテキストベースの2次元のWebページは人間を不自然な環境に追いやっている」わけだ。

3次元仮想環境でのユーザーインターフェースを考えると、習得にかなりの手間がかかるため、果たして企業内で普及するのかという疑問は残るが、コミュニケーションやコラボレーションのコストを下げ、同時にスピードを上げていかなければならないという強い圧力にさらされたグローバル企業では、B2B利用の方がビジネスモデルがまだ明確ではないB2C利用よりもメリットがはっきりとすることも考えられる。

いずれにせよ、Virtula WorldsはSecond Lifeだけではなく、ほかにも様々なアプローチやプラットフォームがあることを確認できたカンファレンスだった。

織田 浩一

デジタルメディアストラテジーズ社代表、アドイノベーター編集長。

米シアトルを拠点とし、欧米の新広告手法・メディアテクノロジー・IT調査・コンサルティングサービス、記事執筆、講演を行っている。最近ではマーケティング・広告分野でのアルファブロガーとも言われている。コメント、質問はemail@adinnovator.comへ。ブログは、www.adinnovator.com

監修本、『テレビCM崩壊~マス広告の終焉と動き始めたマーケティング2.0』を最近発刊したばかり。その第一部 テレビCMの問題についての解説した部分がPDFで無料公開されている。
http://www.digitalmediastrategies.com/lifeafter30/TVCM.pdf

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