ゲーム内広告の今(4)
広がるアドバゲームの市場
商品やブランドの認知度向上
(織田 浩一)
今回は、企業キャンペーンとして使われることの多い、アドバゲームについて解説しよう。
シンプルな操作で楽しくプレーできるものが理想的
一般的に、米国で「Advertisement」と「Game」を併せた造語、Advergameと言われているゲームは、商品や企業、ブランドのプロモーションのために作られる。通常、企業サイトあるいはポータルなどで提供され、企業サイトにより多くのユーザーを集めたり、より滞在時間を長くすることを目的としている。その結果として、商品やブランドの認知度を高めることが狙いである。
アドバゲームのコンテンツは、プレーしていて楽しいもの、そして比較的シンプルに操作できることが理想的だ。消費者を楽しいと思わせることが重要なのはもちろんだが、普段はコンピューターゲームをやらない消費者まで広範囲にリーチするために、複雑なゲームとすることは避けた方が賢明である。
この市場は大きく伸びることが予想されている。米コンサルティング会社のYankee Groupによると、2004年のアドバゲーム業界の売り上げは8300万ドルであり、2009年までに1億1200万ドルに到達すると予想されている。
次に、アドバゲームの事例を二つ見てみよう。
3週間で65万プレーヤー、ジャガーの「Urban Golf Challenge」
2005年、自動車メーカーのジャガーは、英国でUrban Golf Challengeというゴルフをテーマにしたオンラインゲームを提供した(写真1)。これは、ジャガーS-Type Rモデルをプロモーションし、事前に連絡の許可を得たユーザーを対象に連絡先データーベースを作成することを目的としたものである。裕福な35歳以上の男性がターゲットとなった。

ターゲットは裕福な35歳以上の男性である。
この9ホールのゴルフゲームは、通常のゴルフと異なりフェアウェイやグリーンでプレーするのではなく、道路や数階建ての駐車場、放棄されたビルなどが舞台。実際にロンドンに存在する建物の外観を含め、「アーバン」な雰囲気を出している。また、バンカーやラフなどの代わりに、電柱などの障害物が置かれてある。
ゲームのフレームには、ジャガーのダッシュボードが表示され、制御装置の一部として機能する。ジャガーS-Type Rを運転して、各ホールのツアーへ出かけることができるようにもなっている。
高得点者はゲームの高得点表に登録される。上位3位までのプレーヤーは、英国のサリー州にあるゴルフクラブで、ヨーロピアン・ツアーゴルファーのDavid Howell氏 と1日ゴルフを満喫できる特典付きとなった。
Urban Golf Challenge の制作を手がけたSkive Creative によると、サイトが開設されてから最初の3週間で65万のプレーヤーがゲームを楽しんだということだ。
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