ゲーム内広告の今(1)
視聴率を奪ったもう一人の“犯人”
メディアとして成長続けるゲーム
(織田 浩一)
ここ数年、デジタルビデオレコーダー(DVR)やインターネット、それに加えて携帯電話やアップル「iPod」、ソニー「PSP(PlayStation Portable)」などを含めた様々な携帯端末が普及し、テレビCMが大きな影響を受けていることは近著『テレビCM崩壊』でも述べた。その影響は、特にもともとマスメディアでターゲティングが難しいと言われてきた18~34歳の男性に大きく表れていると言われている。
利用者・利用時間の増大で広告市場は数百億円へ
米国では2003年から2004年にかけて、この層のゴールデンタイムのテレビ平均視聴率が対前年比12%も下落して広告業界が大騒ぎになるという事件があった。この層が、自動車、家電、IT製品・サービス、アルコール飲料などの販売ターゲットとして極めて重要な層であることは容易に想像がつくだろう。したがって、すぐに犯人探しが始まった。その結果、どうやらゲームとネットが犯人であることが分かった。そこで、広告媒体としてのゲームにがぜん注目が集まったのである。
ゲーム・ユーザーの調査を行っているニールセン・エンターテインメントの2006年の調査によると、「13歳以上で、ゲーム・コンソールを持ち、週に少なくとも1時間はゲームをする」と定義された“アクティブ・ゲーマー”は約1億1700万人。そのうち女性が56%を占め、ティーンが40%、そして8%が45歳以上と、かなり幅広い層になりつつある。アクティブ・ゲーマーは、コンソールで週平均14時間、携帯ゲーム端末で17時間をゲームに費やしており、全娯楽時間の25%をゲームに充てている。また、同社の別の調査では、若い男性は週平均9.8時間をテレビ視聴に使うのに対し、ゲームは12.5時間もプレーするという統計も出ている。
メディアとしてユーザー数と利用時間が増えることは、当然広告費も付いてくるということだ。デジタルメディア接触について調査を行っている米パークス・アソシエイツによると、ゲーム内広告費の市場規模は、2005年には8000万ドルだったが、2009年までには4億ドルを上回ると見られている。また米ヤンキー・グループの予測では、2005年に5600万ドルだったものが、2010年に7億3200万ドルに達するという。
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