第4回
番組の検索手法を巡って
神経をとがらせる放送局
(佐々木俊尚)
この連載のタイトル「TV2.0への道」で言う「TV2.0」とは、何か。連載の前回でも書いたように、それは楽天やライブドアが目指したような放送局とネット企業の経営統合の問題ではない。最も重要なのは、現在テレビで放映されているような番組コンテンツが、いかにしてオープンになり、いかにして流動化していくのかということだ。つまりは番組コンテンツの『解き放ち』こそが、TV2.0の本質なのである。
番組コンテンツ解放へのハードル
そのために超えなければならないハードルはいくつもある。このハードルがいったいどれだけ存在し、その「高さ」がどの程度のものなのか――その全体像を明らかにしていき、TV2.0への道がどれほどのパースペクティブにあるのかを明確にするのが、本連載の目的でもある。その意味で、連載はこの第4回にしてようやくスタート地点にやってきたと言ってもいいだろう。
いまのところ私が、番組コンテンツの『解き放ち』に向けた大きなハードルと考えているのは、大きく分ければ次の二点だ。
(1)番組コンテンツというデータをいかに可視化し、検索可能にするか。
(2)番組コンテンツを、いかにして放送局のコントロールから自由にするか。
(1)に関しては、言うまでもない。いまやわれわれの目の前に出現しつつあるWeb2.0の世界にあっては、混沌とした情報の海の中から、いかにして的確に有用なデータを拾い上げるのかという『UFOキャッチャー』的なアーキテクチャーの精度を上げていくことが、非常に重要な課題となっている。その最先端を常に走り続けてきたのは、ご存じのようにGoogleという企業であり、Web上のテキストの海の中から検索エンジンというアーキテクチャーによって有用情報をピンポイントで拾い上げることを可能にし、それによって検索の世界での標準の地位を固めた。もちろん検索エンジンがUFOキャッチャーの最終手段ということではなく、検索以外にもソーシャルブックマークやRSSフィードなどさまざまな試みが行われている。
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