ブランディングでの活用(2)
ブログ時代における企業の語り口の変化
前回はインターネットが普及した時代の新しい広報の役割について説明しました。今回はもう一歩踏み込んで、広報そして企業を取り巻く環境の変化について考えていきます。
ブログをマーケティングに活用する事例は数多くあります。中でも国内初のビジネスブログの成功例と言われるのが、日産自動車の「TIIDA BLOG」 です。従来のテレビCMや新聞・雑誌広告で行ってきたような大上段から一方的に商品情報を伝えるのではなく、一人の担当者の目線から見たクルマの魅力を伝えるというアプローチをとったことが成功の理由でしょう。
消費者と同じ高さの目線でコミュニケーション
これは企業の情報発信の手法が変化したというだけではありません。企業の側のフランクな語り口を、消費者の側も受け止めるよう変化してきています。消費者はテレビや新聞の広告だけでなく、自分と同じ高さの目線から、商品についてもっと知りたいと思っているのです。
ブログは、個人の日記サイトとして普及し、広く親しまれるメディアへと成長しました。やがてブログがビジネスで活用されるようになり、企業と消費者が同じ目線の高さでコミュニケーションをするようになりました。
たとえば米マイクロソフトの社員の中には、マイクロソフトの社員であることを明示した実名ブロガーが数多く存在します。マイクロソフトは事実上黙認する方針をとっており、広報がいちいちチェックしているわけではありません。もちろん、業務上知り得たことや社外秘については書かないというルールが守られているのが前提となっています。
社員たちがブログを通して語り出したことで、マイクロソフトが世間から思われてきた“堅物”“融通が利かない”といったイメージは崩れました。かつてはCI戦略が企業のイメージ刷新に有効だと思われていましたが、それにはある程度の投資が必要でした。しかし、マイクロソフトは社員のブログを黙認するだけで、イメージチェンジに成功したのです。
next: 社員向けのルール整備やモラル教育も必要
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