事例リポート

キヤノン

企業ブランドの“原点”を映像化
レンズ工場をテレビ画質で伝える

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2006/12/26
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注目ポイント
・中核となる技術基盤を映像で公開し、企業ブランドの価値を向上
・企業ブランドを訴求するために、あえて“商売っ気”を排除
・実際の見学が難しい製造現場こそ映像コンテンツ化する価値がある
・Web上の映像コンテンツでも、テレビ放送並みのクオリティを確保

キヤノンの発祥は、言わずと知れたカメラ・メーカーである。いまでこそ売り上げが大きく伸びた情報機器が主力事業として語られることが多い。それでも依然として、一眼レフカメラ「EOS」やコンパクトタイプのデジタルカメラ「IXY」などの製品ブランド、そしてカメラ・メーカーとしての同社の企業ブランドは、世界的に高い評価を得ている。

同社は、企業ブランドの価値を高める活動の一環として、Webサイト上の「キヤノンカメラミュージアム」(写真1a)に早くから取り組んできた。開設したのは1996年。まだインターネットの黎明(れいめい)期である。

映像のクオリティにこだわる

このサイトは、「カメラ館」「デザイン館」「技術館」「歴史館」の4つのパートに分かれている。

「技術館」の中には、「バーチャルレンズ工場」(写真1b)というコーナーがある。キヤノンの光学技術の基礎となるレンズの製造工程を、映像を使って紹介する。2006年12月25日に日本語版を公開したばかりだ。ナレーションと文字を英語に入れ替えて、2007年の早い時期に英語版も公開する予定である。

写真1●「キヤノンカメラミュージアム」のトップ画面(a)と、その「技術館」のパートにある「バーチャルレンズ工場」のトップページ(b)
「キヤノンカメラミュージアム」のトップ画面
「バーチャルレンズ工場」のトップページ

写真2●コーポレートコミュニケーションセンターのウェブコミュニケーション部ウェブプロダクション課の赤松康裕課長代理

写真2●コーポレートコミュニケーションセンターのウェブコミュニケーション部ウェブプロダクション課の赤松康裕課長代理

実は、同社は1997年から「バーチャルレンズ工場」のコンテンツを公開していた。ただし、当時はフルモーションの動画に耐えられるインターネット回線が普及していなかった。PCの性能も、ブラウザや動画再生用のアプリケーションなどの機能・性能も十分ではなかった。

そこで当時は、GIFアニメーションで製造工程の“動き”を見せていた。例えば、ガラス原料の溶解炉をズームアップしたり、炉の中を撹拌(かくはん)する様子を、連続写真を用いたGIFアニメで、なんとなく動きがわかる程度に見せていた。

こうした先代のコンテンツを、今回、Flash Video形式の映像コンテンツを用いてリニューアルした。映像の解像度は320×240ピクセル、フレームレートは地上波テレビ放送と同じ1秒当たり30フレーム。画像や映像を美しく表現する技術は、同社の事業の中核をなすものである。だからこそ、「画質はもちろん、内容も含めて、映像のクオリティにはこだわった」と、コーポレートコミュニケーションセンターのウェブコミュニケーション部ウェブプロダクション課の赤松康裕課長代理(写真2)は説明する。同氏は、今回のリニューアルの取りまとめを担当した。

next: 実際の見学が難しい製造工程をバーチャルで見せる

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