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AD:TECH NY 2005総括(2005/12/01 織田 浩一)
活況呈するネット広告はバブルではないAD:TECH NYが終わって1週間ほど経っている時点でこれを書いている。毎回、イベントの最中は取材などが多く、目の前の対象に集中している。今回のイベントを冷静に見る意味で多少は時間が必要な感じがしている。 まず、規模について。去年のNYでのAD:TECHでも、7000人参加という人の多さや込み方から、半ばバブルではないかと感じていたが、今回はそれをさらに上回る8300人の登録があったという。最初のLexusとHard Rock Cafeのキーノート講演を聴くために入った講演会場は、去年の3倍はあろうかという部屋で、椅子もそれを埋め尽くすように並べられていた。さらに、2面の大型スクリーンがステージの両脇に用意され、プレゼンテーションが表示される。このカンファレンスの成長ぶりに驚かせられた。 それらの椅子はすべて人で埋まることはなかったものの、その数だけで対前年比26%増というネット広告業界の元気が伝わる。また、企業ブースが並ぶ展示場は、去年の1部屋から、3フロアに分かれるというような成長を見せていた。さらに、人が込み合って通路を通るのにもかなり苦労した。 AD:TECH会長のSusan Bratton氏の話のように、これは1998年や1999年あたりを彷彿とさせる。ネット広告業界も新たなバブルを経験しているのであろうか。あえて僕は「No」と言いたい。 ネット広告のイベントであるとはいえ、キーノートの多くが広告主や広告代理店の人たちによるものであり、その誰もが、今までのようなブランド露出を目指した広告だけではなく、消費者との関係をつくりあげるネット広告・マーケティングの重要さを繰り返し語っていたからだ。 それどころか、Bratton氏が語っているように、インタラクティブな企画を持って来れなかったり、持ってきても取ってつけたような企画を持ってくる広告代理店が次々に顧客を失っているという現状も、消費者の変化を広告主の方が真剣に受けとめている状況を的確に示している。今まで、Ad Innovatorでも語ってきたことだが、現実にビジネスとしての影響が出始めているということだ。 さらに、インタラクティブな手法はマス媒体にこれから拡がって行く。TV 2.0というようなセッションでは、TVがインタラクティブ広告媒体となり、また、HDD型レコーダーによってタイムシフティング視聴が一般的になった現状に加え、コンテンツを持ち歩いて視聴するプレースシフティング(Placeshifting)の技術がいくつも出てきている。 [全文]
織田(おりた)浩一
デジタルメディアストラテジーズ社代表、アドイノベーター編集長。米シアトルを拠点とし、欧米の新広告手法・メディアテクノロジー・IT調査・コンサルティングサービス、記事執筆、講演を行っている。コメント、質問はemail@adinnovator.comへ。ブログは、http://www.adinnovator.com/。
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