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第3回 自分のホームページがブログ向きかをまず考えよう(2005/05/09 池田豪彦=Narinari.com代表)
前回まではホームページの運営方針を固めるまでの準備について説明してきました。今回は実際にホームページを開設するにあたり、どのような選択肢を取るのがベターなのかということについて、話を進めていくことにしましょう。 簡単になったホームページの立ち上げ![]() 「livedoor Blog」のページ
最近はブログサービスの登場によって、以前に比べると格段にホームページを開設しやすい環境になっています。これから初めてホームページを運営する人にとっては、簡単に更新作業ができるプログラムとたくさんのデザインテンプレートがセットになったブログサービスは、特別なスキルを必要としないという意味でも非常に便利なツールと言えるでしょう。現在はYahoo! Japanや今話題のライブドアなどのポータルサイトのみならず、プロバイダや専業のサービスなども乱立し、ブログサービスは戦国時代に突入しています。どのサービスを選べば良いのか、迷ってしまうほどです。 こうしたホームページブームはかつても存在しました。1990年代後半から2000年代初頭にかけての無料ホームページブームがそれです。このブームが起きるまでは、ホームページ作成にはとにかく小難しそうなイメージが付きまとっていました。記述言語のHTMLを勉強して、デザインを自分で用意して、プロバイダとホームページ利用契約をして……。初心者にも扱えるようなホームページ作成ソフトも市場に出回っていましたが、これも最低限のHTMLを理解しておく必要があるなど、そこそこパソコンに関する知識を持つことが前提になっている感は否めず、「手軽」という域には達していませんでした。 そこに到来したのが無料ホームページブームです。ホームページを開設するためのサーバスペースを無料で提供してくれるほか、一部のサービスではそれほど凝ったものではありませんが、デザインのテンプレートも提供。特別なソフトを用意しなくても、誰でもブラウザ上の操作だけで簡単にホームページを作成できるような時代が到来したのです。結果として、ホームページは雨後の竹の子のような開設ラッシュを迎えることになりました。このブームはインターネットへの参画を促したという意味でも、その後のインターネット人口の爆発的な伸びに少なからず影響を及ぼしたことは間違いありません。 ブログブームの「功」と「罪」を見極めようただ、そんなインターネットへの参画を促したことを「功」とするならば、無料ホームページブームがもたらした「罪」もあります。それはホームページの開設が容易であるがゆえに、「とりあえず作ってみたけど、飽きてすぐにやめてしまった」というホームページが残骸のようにインターネット上に残ってしまったこと。ロボット型の検索エンジンではこれらの残骸を拾ってしまうことが多々あり、検索エンジンの利便性が低下してしまうほどの影響を与えていました。 そして今、ブログブームの中で同じようなことが起こっています。ブログは無料ホームページよりも開設が簡単で、更新作業がラクチン。インターネットへの参画を促す新たな起爆剤として大きな期待が寄せられ、無料ホームページブームをしのぐ勢いでブログブームは拡大していますが、かつてのブームの頃と同じような状況が早くも生まれつつあるのです。更新が続かずに残骸となったブログが検索エンジンにヒットすることもしばしば。簡単だからこそ、飽きられるのも早いというわけです。 もちろん純粋に「ブログをやってみたい」「日記を付けてみたい」という動機ならば、とりあえずやってみるという姿勢でも良いでしょう。飽きたらやめる。それで良いかもしれません。でも、ホームページ運営を副収入や商売するための手段として考えているならば、少し考えてみて欲しいのです。手っ取り早いからといって、ブームだからといって、すぐにブログに飛びつくことが、果たして長いスパンで考えたときにベターな選択なのか、ということを。本当に飽きずに続けることができるのか、ということを。 決してブログがいけない、という話ではありません。前述のように、ある程度綺麗にまとまったデザインとレイアウト、そして更新作業がしやすいプログラム、トラックバックやコメントなどの読者とのコミュニケーションツールなどなど、開設したその日から使える捨てがたい魅力があるのも事実だからです。また、お金を稼ぐという意味では、アフィリエイトを導入しやすい環境を提供している事業者も多く、さまざまな手間を省いてくれるインフラが整備されている点も魅力と言えます。ただ、ブームの影に隠れてあまり語られることはありませんが、ブログでスタートすることによるデメリットがあることも知っておいたほうが良いでしょう。 モチベーションが持続できる仕組みを選ぼうブログと通常のホームページを比べた場合に、最も大きいのは拡張性の違い。ある程度のホームページに関する知識や技術を持っている場合にはクリアできる問題ですが、ブログはデザインを自分で用意したり、自分の思うようにレイアウトを組もうとすると、開設までは低かったハードルが途端に高くなるという一面があります。運営していくなかで、きっと出てくる「あれがやりたい」「これがやりたい」という欲求を叶えるのにブログが最適な選択肢とは言えません。もちろん高度な技術を身につけていれば別ですが、フリーのCGIプログラムと組み合わせたページが作りたいとか、物販をやりたいといった欲求には不向きと言わざるを得ないでしょう。 そしてブログは、ホームページの特色を出すのが難しいという一面があることも考慮しておく必要があります。没個性とまでは言いませんが、画一化されたデザイン、画一化されたレイアウト、画一化されたコンテンツの中で、ほかのホームページとの違いを出すためには、必然的に文章に大きな比重がのしかかることになります。ブログブームによって文章力に秀でた新たな才能が発掘され、それがビジネスにつながるケースが出てきているのは確かです。でも、星の数ほどあるブログの中で、面白いと評判になるブログはほんのひと握りだということは厳然たる事実として受け止めなくてはなりません。また、ホームページで確実に稼ごうと思った場合に、文章への依存度が高すぎると「思ったほど人を魅きつける文章が書けない」「一所懸命書いても人が来ない」といった理由で飽きが来やすく、モチベーションを保てないことも考えられます。 長いスパンでホームページを運営していくにはモチベーションをいかに持続していくかという点も重要なポイント。将来的にホームページを拡張するゆとりが欲しいと思ったときに、ブログという体裁が逆に足かせになる可能性があることは、実際に開設する前に視野に入れておいたほうが良いでしょう。とにかく今、すぐにでもホームページを開設したいという欲求が勝っているならばブログを。でも、もし企画書を用意した上でじっくりとホームページ運営に乗り出したいと考えているならば、手間はかかりますが、ホームページ作成ソフトなどを用いて一から構築していくという選択肢も考えてみてはいかがでしょう? 池田豪彦
Narinari.comの代表。大学4年のときにNarinari.comを開設し、デジタルハリウッド、フリー、Yahoo! JAPANを経て、再びフリーで活動。Yahoo! トピックスでの経験を活かしながら、Narinari.comの運営に勤しむ。毎日更新が信条のため、一日たりとも家を空けることができず、旅行などに行けないのが悩み。食べることがとにかく好きな食いしん坊のため、Narinari.comの運営にもその嗜好が色濃く反映されている。誤字脱字が嫌い。「週刊アスキー」にて「ケータイが好き!」のコーナーを担当中。
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