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「他が手がけていなくとも,合理的であればやらない理由はない」――東京スター銀行 ITグループ チームリーダー 岩渕重人氏(2005/11/01 聞き手:高橋 信頼=IT Pro)
――どのようなシステムでオープンソース・ソフトウエアを利用しているのでしょうか。 最初に採用したのは2002年に稼働した「営業社員インセンティブ集計システム」で,Linux,WebサーバーのApache,Javaアプリケーション・サーバーのTomcatを採用しました。次に構築した「債権管理サブシステム」でもLinux,Apache,Tomcatを使っています。 イントラネットのポータル・サイト「StarGate」ではLinux,Tomcat,ポータル・サイト構築ツールのJetSpeed,コンテンツ管理システムのOpenCMSを利用しています。採用にあたりOpenCMSの日本語化も行いました。今年6月からはタッド・バッジ CEOのBlogもLinux,PHP,MySQL,Apache上で稼働しています。 もちろん,オープンソース・ソフトウエアだけでなく,OracleやWindows,UNIXも適材適所で利用しています。社内業務のパフォーマンスを可視化するシステム「ダッシュボード」も,Windowsサーバー上ですがPHPとPostgreSQLを利用しています。 ――オープンソース・ソフトウエアを採用した理由は。 我々が情報システムを選択する基準は4つあります。1つは「Standard」。業界標準に準拠しているかどうか。2点めは「Simple」。複雑なものは問題があることが多いためです。3点めは「Speed」。機敏に解決策を提供できるかどうか。4点めは「Collaborate」。システムは「最適な機能」の「最適な組み合わせ」であり,「連携可能」かつ「分離可能」であることが重要と考えています。 これらの要件を,LinuxやTomcatなどのオープンソース・ソフトウエアが満たしていたことが主な採用の理由です。 Linuxとオープンソースが人材育成のカギであることも大きな要因です。代表執行役頭取CEOのタッド・パッジは「東京スター銀行内だけではなく,将来どこに行っても通用する人材を育成したい」と言っています。 今や,COBOLやプロプライエタリな IT環境では優秀な人材は集まらない。我々は,将来、銀行の勘定系もLinuxのようなオープンな環境で実現できないかと考えています。そういった大きなテーマに挑戦する,次世代のITを作っていく人材を集め,育てたい。そして,実際に育ちつつあると感じています。 ――なぜ,金融業としては先駆的にオープンソースを採用することができたのでしょうか。 「チャレンジさせる」という文化や価値観があるからだと思います。東京スター銀行には「他がそうだから、こうでなければいけない」という考え方はありません。他行が手がけていなくとも,合理的であればやらない理由はない。 リスクを取らせる。そういう文化を作り上げたCEOやCIOのリーダーシップが大きいと思います。
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