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「米政府機関でSELinuxのプロジェクトが進行中,複雑さを解決する技術も開発」――SELinux Symposium Chairman Frank Mayer氏(2005/06/15 聞き手:高橋 信頼=IT Pro)
――SELinuxはどこまで普及したのでしょう。 新しい技術であり,まだどのくらい普及するかという答えは出ていません。しかし,2カ月前,SELinuxを標準搭載した商用ディストリビューションRed Hat Linux Enterprise4が出荷され,米IBMや米Hewlett-PackardなどもSELinuxに取り組んでいます。普及の大きなチャンスが訪れています。 ――米政府機関とSELinuxのかかわりは。 SELinuxは,長い間NSA内部の研究プロジェクトでした。2000年にオープンソース・ソフトウエアとして公開しました。 実際の適用についてはセンシティブなのでお話できませんが,政府組織で多くのネットワーク・サーバーや組み込みシステムに使用されています。 2005年5月に開催されたSELinux Symposiumでは,いくつかの政府によるプロジェクトが紹介されました。ひとつはNetTopと呼ぶ,VMwareのような仮想マシンのプロジェクトです。またguardsと呼ばれるファイアウォールのプロジェクトがあります。 ――SELinuxの課題は何でしょうか。 ポリシーの記述と管理が複雑で煩雑なことです。問題を解決するため,いくつかのポリシー管理ツールが開発されています。私がCTOを務めるTresysでは,SeToolsと呼ぶツール群を開発し,公開しています。また日立ソフトウェアエンジニアリングはSELinux Policy Editorと呼ぶツールを開発しています。 6月にリリースするバージョンでは,Reference Policyと呼ぶ機能が導入されます。マクロにより,ポリシーの指定をユーザに理解しやすい形で,行為ごとに設定できるようになります。 また,ポリシーの集中管理を目指すプロジェクトも始まっています。Policy Management Server(PMS)と呼ぶサーバーから各マシンにポリシーを配布する仕組みを開発をしようとしています。 ――SELinuxとかかわるようになった経緯は。 実は,私はかつてMicrosoftで働いていました。Windowsをセキュリティ評価基準であるCommonCriteriaに適合させる仕事をしていました。WindowsNTの審査が終わったあと,政府のAgencyで働いていた際にSELinuxを知り,関わるようになりました。 その後,NSA出身のセキュリティ関連事業を手がけるTresysを設立しました。Tresysでは,前述のようにSEToolsや,SELinuxでのセキュアなアプリケーションを作成するための開発環境であるSeFrameworkを開発しています。SELinuxに関するコンサルティングや教育も行っています。
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