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Q.「のまネコ」問題で話題のモナーの著作権の行方は?(2005/11/29 鼎 博之 弁護士)
第16問:エイベックスが、「のまネコ」問題で、「恋のマイアヒ」CDへのフラッシュムービー収録を取りやめ、商標登録出願も中止を依頼したそうですが、キャラクターのモナーの著作権はどうなっていますか? A:モナーは著作権のありかを特定できず、ネットユーザーが誰でも使用できるパブリックドメイン 「モナー」とは、2ちゃんねるなどの匿名電子掲示板でよく使用されるアスキーアートという、記号などの文字を組み合わせて作成したキャラクターの一種である。 そもそもの発祥は、2ちゃんねるではなく、別の「あめぞう」という掲示板という説もあり、原作者が特定されるキャラクターとは言いがたい。ネットコミュニティーで広く使用されており、比較的書きやすいキャラクターであるため、様々なバリエーションがある。 「のまネコ」問題の経緯「のまネコ」問題の経緯は、各人の立場や「モナー」に対する思い入れにより様々な解釈があるが、概略、次のようにまとめることができよう。 2000年頃から、記号文字を使用してネコに似たキャクラクターを使ったモナーが、電子掲示板に登場した。電車男の掲示板が話題になったころには、ネットユーザーが様々な表情のモナーを思い思いの図柄で表現した。 もともと日本では、ネコや犬は日本人がもっとも身近なペットとして家族同様に扱っており、ネコや犬の写真や図柄は、過去になめネコなどの流行を生んでいる。サンリオの「キティちゃん」や童話の「のんたん」もネコを図案化した人気キャラクターであることは周知のとおりである。 エイベックスが、O-ZONEというモルドヴァ共和国出身の3人の男性シンガーの「DISCO-ZONE~恋のマイアヒ~」CDに、わた氏が創作したモナーに類似したキャラクターのフラッシュ動画をつけて販売したところ、爆発的な人気を得たというところに端を発している。 ![]() この「恋のマイアヒ」の「空耳」(主に洋楽で実際の外国語の歌詞が、全く別の日本語に聞こえる場合の日本語)として、「飲ま飲まイェイ!!」などという歌詞をあてて、お酒を飲むネコのキャラクターが「のまネコ」と命名されたというわけである。 以下に、O-ZONE「恋のマイアヒ」の広告の一つと、モナーの図柄の一種をウエッブサイトから引用した。 モナー独占への反発がエイベックス商品不買運動へさらに、エイベックスとライセンス契約を締結している有限会社ゼンが、文字商標としての「のまネコ」の名称を出願(商標出願2005-69971)し、さらに、図形商標として「一升瓶を手にもったネコの商標」が出願された(商標出願2005-69972)。 さらに、エイベックスが、のまネコのキャラクターグッズを販売し、そのグッズには、「(c)のまネコ製作委員会」という表示がされていた。 このように、爆発的な人気となったCD「恋のマイアヒ」や「のまネコ」フラッシュ動画の人気沸騰にあやかり、エイベックスは、ぬいぐるみなどの「のまネコキャラクターグッズ」の販売を開始した。 このころから、エイベックスが、モナーを独占し、商品化して営利を追求しようとしているのではないかとする反発が、ネットユーザ間に燎原の火の如く広がり、遂には、エイベックス商品不買運動まで発展したのが、今回の騒動である。マイアヒ・フラッシュは第二次著作物として保護の対象にエイベックスは、本年9月30日に至り、この騒ぎに対して、有限会社ゼンが出願していた図形商標について、出願を取下げ(文字商標としての「のまネコ」の商標出願は維持)、O-ZoneのCD「恋のマイアヒ」の特典映像「マイアヒ・フラッシュ」を収録したCD商品の発売を中止し(廃盤)、さらに10月12日には、商品化している「のまネコグッズ」の商品化に対するロイヤリティを受け取らない処置を決めた。 エイベックスの説明によれば、「2004年10月に『恋のマイアヒ』の楽曲を利用し、アスキーアート文化の影響を受けたFlashを発見。このFlashは使用許諾なく楽曲を使用していたものの、『非常に面白いので、是非皆さんにも楽しんでもらおう』と考え、Flashの製作者に改めてFlashの作成を依頼し、作家の許諾を取った上でCDの特典映像『マイアヒ・フラッシュ』とした」とのことである。 この動画を製作したのが、わた氏ということであるが、「空耳」として、「飲ま飲まイェイ!!」などという歌詞をあてて、しかもネコに酒を飲ませるという発想自体、非常に創造的である。 もちろん、わた氏自身がすべての「空耳」の歌詞と動画を創作したかどうかは、本人に聞いてみないと正確なことはいえないが、この動画自体が、第二次著作物として著作権の保護の対象にあたることは、問題ないであろう。 next:モナーの著作物を独占することは誰もできない…
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