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Q. ブログにアフィリエイト広告を出す際の注意点は?

広告主(ASP)が留意すべき問題点

広告主やASPが考慮すべき主たるリスクは、個々のアフィリエイトサイトが違法行為を行わないかどうかという点です。

広告主のサイトが適法であっても、そこへ誘導するアフィリエイトサイトが違法な行為を行っていた場合、広告掲載委託者であるASP(広告主)にも、法律上の責任が生じえますし、企業イメージ低下などの信用毀損の問題も生じます。

アフィリエイトサイトは、商品の販売自体は行っていないので、アフィリエイトサイトに対して特定商取引に関する法律や不当景品類及び不当表示防止法(景表法)などの規制はありません。しかし、広告主の受託者として広告を行っているため、アフィリエイトサイトの広告は、特商法や景表法上広告主の広告とみなされる可能性があります。このため、これらに反する広告を行ったアフィリエイトサイトを広告主が放置していた場合、行政罰や損害賠償を受けるおそれがあります。

そこで、アフィリエイトサイトが広告手数料獲得のために、広告主が意図していない不当な表示を行わないよう、アフィリエイトサイト契約上、虚偽表示や法令・公序良俗に反する行為などを禁止する規定を設けておく必要があります。

また、個人情報保護の観点からいえば、アフィリエイトサイトが、広告主へのリンクを通じて個人情報を取得し(バナーをクリックすると個人情報の取得画面に変わるなど)、それを違法な目的で利用するなどのケースも予想されます。そこで、広告掲載に関する個人情報取得の禁止も規定する必要があるでしょう。

その他留意すべき点として、報酬獲得目的での不正クリックへの罰(サンクション)や、広告主契約が解除された場合に、ASPがアフィリエイトサイトに対して広告料の支払いを免れる、またはASPは広告主の構成をアフィリエイトサイトの同意なくして変更できるという条項を設ける問題(免責条項)や、バナー広告の使用許諾(著作権)の問題、といった点にも注意する必要があります。

アフィリエイトサイトが留意すべき問題点

アフィリエイトサイトがASPを選ぶ際の判断基準としては、アフィリエイトサイト契約上、支払条件の内容が不平などなものではないか、広告設置以外に不当な義務を負っていないかという点を検討すべきです。

まず、広告手数料の発生条件の内容をよく確認してください。発生条件以外にも、広告手数料が一定額を越えないと支払われないという条件が付されている場合であれば、その最低額に注意すべきです。その他、広告主から広告手数料回収できなかった場合には、アフィリエイトサイトは受け取った広告手数料をASPに対して返還する義務を負う、というような規定があれば、そのようなASPとの契約は避けるべきでしょう。

また、アフィリエイトサイト契約上解約事由が制限されていたり、解除時の違約金の支払義務などが規定されている場合には注意する必要があります。

アフィリエイトサイトを運営する上で、やはり閲覧者をバナー広告に誘導することが広告手数料獲得のポイントになります。しかし、アフィリエイトサイト上、バナー広告のほかに、特商法や景表法に違反する表示を行わないように注意してください。アフィリエイトサイトに対する直接の規制はなくても、アフィリエイトサイトの広告も、広告主による広告とみなされる可能性もありますので、広告主やASPから損害賠償請求を受けるおそれがあります。

逆に、アフィリエイトサイトの運営者は、広告主サイトの広告内容にも注意する必要があります。知らないうちに広告主サイトが違法な広告を掲載したり、違法な商品を販売し、違法行為の片棒を担がされているようなケースもあるからです。

このようなケースで、エンドユーザーからアフィリエイトサイトに責任追及されるケースはあまり考えられません。しかし、トラブルに巻き込まれることを避けるためにも、アフィリエイトサイト側から、広告主に対する事前の通知・催告なくして契約を解除できる内容が望ましいといえます。

個人のブログが隆盛を極めている現在、口コミ情報のマーケティングが無視できない流れになってきています。ネットビジネスにおける新しい広告形態として、アフィリエイトはますます盛んになっていくものと思われます。

アフィリエイト広告に関する法律問題については、まだ議論が尽くされていない新しい分野ですので、紛争防止のためには、広告主やASPとの契約内容を事前に吟味する必要があるでしょう。

石井 健(いしい けん)
1999年東京大学法学部卒
会社法、企業法務、企業倒産処理、事業再生、ストックオプション、知的所有権などが専門
共著:「Q&Aグループ企業の法務・会計・税務」、「新破産法の理論・実務と書式[事業者破産編]」ほか
新東京法律事務所所属。
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