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Q. ブログにアフィリエイト広告を出す際の注意点は?

(2005/10/12 石井 健 弁護士)

第13問:ブログにアフィリエイト広告を出そうと考えていますが、法律上気をつけるべき点はありますか?

A:広告主やASPとの契約上、広告手数料の支払条件が平等になされているか、契約解除が不当に制限されていないかという点にご注意ください。

アフィリエイト(affiliate)とは、本来「加盟する、提携する」を意味する言葉です。

ネットビジネスで使われるアフィリエイト(プログラム)とは、個人や法人のウェブサイトに他の企業の広告(バナーなど)を掲載し、そのウェブサイトの閲覧者が広告をクリックした場合(クリック報酬型)、またはそのリンクを通じて企業のウェブサイトで物品やサービスの購入を行った場合(成功報酬型)に、広告提供先企業から広告手数料(アフィリエイト報酬)の支払を受けるシステムのことをいいます。

よくブログの画面脇に、本や電化製品を紹介したサムネイルがついていますが、これを閲覧者がクリックしてリンク先の企業のホームページで商品を購入すると、ブログの開設者に広告手数料が入ってくるというシステムになっているのです。

通常は、広告を出す企業とウェブサイトの所有者との間に、アフィリエイト・サービス・プロバイダ(ASP)と呼ばれるアフィリエイト専門の広告会社が介在しています。企業はASPに広告の掲載を依頼し、ASPはウェブサイト(ホームページやブログ)の所有者と企業の間を媒介し、企業のニーズに適した広告を展開します。

アフィリエイト広告のメリットとは

アフィリエイト広告は、商品やサービスを販売したい企業の側にとっては、次のようなメリットがあります。

  1. 広告手数料の支払条件を企業側で設定できるため、物品・サービスの販売や会員登録など、具体的な広告効果があがった場合にのみ広告手数料を支払うという広告効果との直結性がある
  2. 比較的安価な費用で高い広告効果を得られる、
  3. 少ない初期投資で大きな販売ネットワークを構築できる
  4. 広告を掲載するウェブサイトの選択が可能であり、ターゲットとなる客層を絞った広告戦略が可能である

個人の側でも、(1)ブログなどのウェブサイトを持っていれば、通常初期費用なしに参加できる、(2)広告を設置する以上の負担がかからないなど、アフィリエイトは、魅力的なサイドビジネスとして注目されており、そのマーケットは爆発的に拡大しています。

ネットビジネス大手もこの動きには注目しており、今年に入り、YahooによるASP最大手のバリューコマースの株式公開買付(TOB)、楽天によるリンクシェア社(米国ニューヨーク)の買収などが行われました。

今後も電子商取引は一掃拡大することが予想されることから、ネット販売大手は、その有力な販売網であるアフィリエイトに着目しています。他社よりもより多くの個人サイトやブログを広告掲載先として獲得し、アフィリエイト販売網の整備・拡充をすることが今後の電子商取引のシェアを握ることになるからです。

アフィリエイトの契約上の注意点

アフィリエイト広告システム(アフィリエイトプログラム)の契約当事者は、通常広告主である企業(以下、「広告主」)、ASP、広告を設置するウェブサイトの開設者(以下、「アフィリエイトサイト」)の三者です(Amazon.comのように、広告主が直接契約するケースもあります)。

契約の形態は様々ですが、通常、ASPを中心に、広告主とASPとの間で広告掲載委託契約を締結し(以下、「広告主契約」)、ASPがアフィリエイトサイトと個別の広告掲載委託契約を締結します(以下「アフィリエイトサイト契約」)。広告主は、ASPを通じてアフィリエイトサイトに広告掲載を委託し、アフィリエイトサイトは、ASPを通じて広告主から広告手数料の支払を受けます。

アフィリエイトプログラムにおいては、アフィリエイトサイトが積極的に行わなければならないのは、自己のウェブサイトに広告を設置することだけで、広告主(ASP)は、支払条件が達成されたときのみ広告手数料の支払義務を負うというシンプルな取引です。

そこで、アフィリエイトサイト契約上、各当事者の最大の関心事は、広告手数料の支払条件です。

アフィリエイトの広告手数料の支払条件は、アフィリエイトサイトの閲覧者が、アフィリエイトサイト上の広告主の広告をクリックすること、またはそれを通じて広告主のサイトで物品やサービスを購入することなどです。

広告主の商品販売ウェブサイト(以下、「広告主サイト」)で物品購入を行った者について、購入者がどのようなサイトを経由して広告主サイトを訪れたかを判定し、アフィリエイトサイトを経由した場合には、一定率の広告手数料を支払うこととなります。

広告手数料をカウントする方法の正確性が問題に

ただ、技術的には、アフィリエイト広告手数料が発生したかどうかは、広告主サイトでしか判断することができません。そのため、実務上はこの広告手数料発生をカウントする方法の正確性が問題になります。

取引上、(1)アフィリエイトサイトからは、広告主(ASP)から報告されるクリック数、商品販売数は実際よりも少ないのではないか、(2)広告主からは、クリック数、商品販売数をアフィリエイトサイトまたはASPが実際よりも多く操作しているのではないか、という疑念が生じ、トラブルが生じるケースがままあります。

そこで、アフィリエイト契約書上も、この広告手数料発生条件について、いかなる方法で判定するのか、またその正確性を担保するため、どのような手段を講じるか、また違法な操作があった場合にどのような罰(サンクション)を課すか、という点がポイントとなります。

広告手数料発生条件の正確性を担保する手段としては、具体的には、ASPが、広告主及びアフィリエイトサイト向けに、リアルタイムでクリック数を報告するサイトを設置するなどの方法があります。また、広告主サイトをASPが管理し、クリック数の信用力を補完するという方法もあります。

next:広告主(ASP)が留意すべき問題点…

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