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Q.、在外日本人の選挙権の違憲判断の影響は?(2005/09/27 鼎 博之 弁護士)
第12問:最高裁判所が、在外日本人の選挙権に関し、公職選挙法の規定を憲法違反と判断したそうですが。どのような内容ですか。また、ネットビジネスに与える影響は? A:海外からもネットでアクセスできる候補者情報提供の必要性が増大 前回の第11問で、公職選挙法が、選挙運動のために使用できる文書図画は一定数量の葉書きとビラに限定しており、政党や候補者によるHPの新設・書き換え、ブログの新設・書き換えは違法となると規定していることは時代遅れであると批判した。そうした矢先、最高裁判所は、9月14日、「在外日本人の選挙権を制限している公職選挙法の規定が憲法に違反するとの判決」を出したので、その内容について、解説する。 2004年10月集計の資料では、海外に在住する日本人の数は、約96万人に達する。そのうち推定有権者数は約72万人である。今回、郵政民営化反対派の象徴とみられた亀井静香氏とライブドア社長の堀江貴文氏が立候補した「広島6区の有権者34万1000人」及びもう一つの注目選挙区である小林興起氏と小池百合子氏が立候補した「東京10区(豊島区と練馬区の一部)の有権者33万5000人」、を合計した有権者数を優に超える有権者が海外に居住していることになる。これらの有権者は、現在、公職選挙法のもとでは比例区での選挙権は有しているが、今回の衆議院選挙における小選挙区での選挙権を有していないのである。 このように無視できない数の在外有権者にも、選挙権を行使することができるようにするため1984年に公職選挙法の一部を改正する法律案が国会に提出された。しかし、この法案審議中の1986年に衆議院が解散されたため、廃案となった。その後、1996年に衆議院議員選挙が実施されたが、在外法人に対して選挙権の行使が許されなかった。そこで、1996年の衆議院選挙の1カ月後、米国、オーストラリア、イギリスなど8カ国の在外邦人53名が、在外邦人に対して選挙権の行使を認めていない公職選挙法の規定は、憲法に違反することの確認などを求めて、東京地裁に提訴した。 そして、いったん廃案になった公職選挙法改正案は、それから10年以上を経た1998年に成立したが、在外邦人が選挙権を行使できるのは、衆議院及び参議院の比例区での選挙権のみであり、小選挙区での投票は依然として行使することができないのが現状である。 公職選挙法の規定に対して最高裁の判断このような公職選挙法の規定に対して、最高裁は、次のように判断した。 「国民の代表者である議員を選挙によって選定する国民の権利は、国民の国政への参加の機会を保障する基本的権利として、議会制民主主義の根幹を成すものであり、民主国家においては、一定の年齢に達した国民のすべてに平等に与えられるべきものである」とした上で、次の憲法の規定を引用した。
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