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Q.ブロガーにジャーナリストとしての「取材源の秘匿特権」はあるのか?(2005/06/15 鼎 博之 弁護士)
第5問:ブロガーが掲載したブログ記事を巡って、ブロガーがジャーナリストとしての「取材源の秘匿特権」があるかどうか、現在、米国カリフォルニア州の裁判所で争われているそうですが、その行方は? A.:例えブロガーであっても「ジャーナリスト同様に特権にも制限」との米裁判所判断 ブログの利用者や閲覧者が加速度的に上昇するに従い、様々な問題点も浮かび上がっている。そのひとつが倫理性の問題である。コンピュータ技術の最先端地域である、アメリカシリコンバレーにおいて、ブログに関して現在進行中の裁判が注目を集めている。 2004年12月13日、米国アップルコンピュータは、何者かによって同社の新製品に関する営業秘密情報が漏洩され、「AppleInsider」や「PowerPage」などの Websiteに掲示されたとして、氏名不詳者を相手にして、アップルコンピュータ(以下、アップル社と表記)の本社が所在するサンタクララ郡カリフォルニア州裁判所に民事訴訟を提起した。アメリカでは、訴訟提起の際に、被告の氏名が特定されていなくても、「ディスカバリー(証拠開示)」の結果、被告が特定されれば十分であるという制度になっている。 ブログに公開された機密資料の設計図アップル社が訴訟の原因としたのが、2004年11月22日、23日、26日の各日付にかけて、「www.powerpage.com」、「www.appleinsider.com」、「www.thinksecret.com」のコラムに掲載されたブログ記事である。記事中にはアップル社が製作し、著作権を有する設計図などが含まれており、この図面には、「アップル社機密資料、業務上知る必要のある者に限定」などの記載が含まれており、ブログの記事内容がアップル社の所有物であることは明白であった。 また、「営業秘密」とは、一般公衆に知られていないもの、またはその情報の開示または使用により経済的価値を獲得するものであり、現実的にか将来的にかを問わず、独自の経済的な価値を生み出す製法、図案、資料、プログラム、考案、方法、技術またはプロセスに関する情報をいうとされており、今回ブログに掲載された情報が、営業秘密に当たることは疑問のないところであろう。また、この営業秘密を所有者から窃取したり、権限なく無断で持ち出す行為は、犯罪に該当することになる。 2005年2月14日、裁判所は、アップル社の要求を認め、PowerPageに電子メールサービスを提供する業者に対して、PowerPageのWeb siteに2004年11月22日、23日、26日の各日付にアップル社の新製品に関する営業秘密に該当する情報を掲載した人物を特定するすべての情報を開示するよう命じた。これに対して、電子メールサービス提供業者自身は、何ら異議を唱えていない。 ところが、この裁判所の命令に対して異議を唱えた者が、自称ジャーナリストである3人のオンラインレポーターである。この異議申立人は、ジャーナリストであることを理論的な根拠として、自らのブログ記事の情報源を開示しない権利があると主張した。即ち、オグレイディ(O’Grady)氏を含む3人のジャーナリスト/ブロガー/レポーターは、上記のアップル社の情報を何者かから入手し、「AppleInsider」や「PowerPage」などの Websiteに掲示したが、ジャーナリストとして、取材源の秘匿特権があり、取材源を開示せよという裁判所の召喚には応じられないと主張した。 next:一般のブログ記事に「取材源の秘匿特権」があるのか?…
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