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「アップル、ナップスター陣営の戦略にも動じず」――小池恒右オリコン・グループCEO(後編)消費者ニーズに応え、楽曲の低価格化が今後の課題「ORICON STYLE」のトップ画面
――音楽配信がパッケージの売り上げを圧迫するという懸念もありますが? もし音楽配信がパッケージ(セル)の市場を飲み込んでしまうとしたら、レンタルが登場した時点ですでにパッケージはなくなっていたでしょう。パッケージの中身、つまり音楽だけ欲しいならレンタルで十分だからです。しかし、パッケージはなくなりませんでした。気に入ったアーティストのパッケージを買って手元に置いておきたいというユーザーも多いのです。 音楽配信もレンタルも中身(音楽)だけ提供するという点では本質的に同じですが、レンタル業界はきちんとした対価を支払っていません。そこを音楽配信がリプレースしていくべきなのです。 今後、もっと購入しやすい価格で提供できるようになれば、普及にも弾みがつくと思います。例えば、新譜でも1曲100円ぐらいなら気軽に購入してもらえるかもしれません。価格を下げたら十分な収益が上がらないという意見もありますが、CDショップの原価率は70パーセントなのに対し、レンタル及びそこから派生する中古やコピーマーケットから回収できているのはわずか15パーセント程度なのです。 現在、レンタルの市場規模は約600億円なのですが、レンタル及びそこから派生する中古やコピーマーケットも含めれば、回収できていない金額は最低でも1800億円程度はあるのではないかと見ています。レンタル市場をリプレースできれば、その分を新たな市場として形成できるのではないでしょうか。 音楽産業の柱は音楽配信、着うた、パッケージの3つに――音楽ソースは携帯電話でも入手できますが、住み分けは可能ですか? 今年4月に実施した「着うた」の利用法に関するインターネット調査(着うたの利用者572名対象、有効回答率47.7%。複数回答可)によれば、電話・メールの着信時の利用が最も多く、8割以上を占めていました。基本的には携帯電話の一機能として利用しており、その延長線上に自宅でリラックスしている時に聴いているようです。つまり、着うたは携帯電話というインフラの上で成立している文化と言えるでしょう。音楽配信のほうが音質は高品質です。 携帯電話の機能としての着うたのマーケットは今後も拡大していくでしょうが、音楽を楽しむという部分は音楽配信が担っていくことになるでしょう。そして、レンタルの代替としての音楽配信、着メロの代替としての着うたという形で住み分けが進むでしょう。 先ほど申し上げたように、パッケージは今後も残っていき、最終的に音楽産業は音楽配信、着うた、パッケージの3つが大きな柱になると見ています。 ――今後の展開についてお聞かせください。 国内レーベルとの提携は順調に進んでおり、今秋には提供できる楽曲数も20数万曲になる予定です。また、先頃レーベルゲートとの提携が決まり、今年12月からは同社のサービスブランド「mora」の保有する楽曲を「ORICON STYLE」経由でダウンロードできるようになります。そうなれば、ほとんどのユーザーが満足できるラインアップがそろいます。 最終的には30万曲あれば、提供楽曲数としては必要にして十分な数だと思います。現在、月間のダウンロード数は約4万件ですが、今期終了ベースで月間50万件をひとつの目標にしています。 音楽情報サイト「ORICON STYLE」はエンターテイメント中心のポータルサイトを目指しています。そのキラーコンテンツが音楽配信と位置付けています。それだけに期待は大きく、音楽配信のスキームと一緒にオリコンランキングを提供できるという強みを活かし、音楽のグレーゾーンの開拓と旧譜の活性化を進めていきます。最終的には全体の事業収益の半分程度は音楽配信で稼ぎ出せるようにしたいと思っています。
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