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情報漏洩にはこう対処せよ(5)

(2005/04/27 田淵 義朗=ネット情報セキュリティ研究会)

前回、P2Pファイル交換ソフトを使用する危険性と、情報漏洩を誘発するウイルスについて書いた。今回でウイルスに関してまとめ、次回からは、今最もホットな話題である個人情報保護法について、書いていきたいと思う。

ウイルス感染による危険性とは

ウイルスが侵入する入り口は至る所に存在する。ウイルスは、電子メールの添付ファイルや、Webサイトからダウンロードした無料コンテンツ、持ち込まれた記録媒体(CD-ROMやメモリースティック)などから侵入する。社員が会社で有害なWebサイトを閲覧したことが原因で入り込むこともある。

こうしたウイルスが引き起こす主なトラブルとしては、以下のようなものがある。

1)PC内部にあるファイルの全部ないし一部を改ざん・削除する
 ウイルスの種類によってさまざまで、特定のファイルを書き換えたり、削除することから、ハードディスクにあるデータのすべてのデータを消してしまう、きわめて悪性の高いウイルスがある。

2)クラッカーが不正に侵入する出入口をつくる
 ネットワークを通じてIDやパスワード、クレジットカード番号などをクラッカーに知らせるタイプのウイルスである。このタイプは一般に「トロイの木馬」型ウイルスという。このウイルスがPC内に潜伏すると、クラッカーに管理者権限を奪取されて機密情報を盗まれたり、他のコンピュータを攻撃する「踏み台」につくり変えられてしまうことがある。

3)知人や得意先などメールアドレス登録者に対して勝手にウイルスを流す(ウイルスの種類によっては内部機密ファイルを添付して流す)
 メールを介して感染するウイルスは、メールソフトに登録されているアドレスに自分の複製を送りつけるなどの行為を行うものが多く存在している。たとえば、「サーカム」型ウイルスでは、請求書.xls、資金繰.xls、従業員賞与一覧.xls、注文.docなどが流出した。このように、内部の機密情報となるファイルを一緒に添付して送りつけたり、不正侵入の入り口となるバックドアをつくったりする。

4)PC自体を破壊する
 PC内部に組み込まれているBIOSを書き換えて、起動できなくする悪性のウイルスが存在する。この被害を受けた場合は、自ら修復は困難で、メーカーで修理する以外に手立てがなくなる場合がある。

[全文]

田淵 義朗
1980年(中央大学法学部法律学科卒)大手メディア関連企業(出版、ソフトウエア、映画)でコンテンツビジネスを長く経験する。
2003年、ネット情報セキュリティ研究会(NIS)設立。企業の情報リスクマネジメントについて、形にとらわれない現場での経験を踏まえたわかりやすい語り口が好評。
2004年より東洋学園大学国際コミュニケーション学科講師。政府関連、地方自治体、経済団体、大学などで、講演多数。朝日新聞、毎日新聞、週刊アエラのコメンテータ。
日経BP社SmallBizに「どうする?IT時代の人事管理」を2年近く連載。
NPO学校法人経理研究会「田淵のわかる!情報セキュリティ講座」執筆連載中。
著書に「インターネット時代の就業規則」 「ネット(攻撃・クレーム・中傷)傾向と即決対策」(明日香出版社)がある。
プライバシーマーク取得支援、ISMS構築支援にとどまらず、企業広報(掲示板書き込みや違法メール、ネット上の顧客クレーム対策)および企業総務・人事(時代にあった就業規則、業務管理規定の作成支援)まで、企業の抱える情報リスク全般のコンサルタントとして、企業の相談にのっている。
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