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楽天:シニア世代狙いECサイト立ち上げ 見えてきた成功の方程式(2005/10/26 取材・文=橋本雄一)
楽天は今年3月、50代以上のシニア世代をターゲットにした「楽天シニア市場」を立ち上げた。潜在的な市場として期待が高まるシニア・マーケットの掘り起こしを目的としたものだ。Webページの文字サイズを大きくしたり、なじみのあるデパートに見立てたサイト構成にしたりすることでユーザビリティを高めた。サービス開始から半年以上が経過し、シニア世代ならではの特徴的な購買動向も見えてきた。今後は“シニア”をさらにセグメント化し、多様なニーズに対応していくことが課題である。 戦後のベビーブームに生まれた、いわゆる「団塊の世代」が定年退職を迎えることで話題の「2007年問題」。高度経済成長期以降の発展を支えた中心的な世代が一気に大量退職することで、企業の生産性や競争力の低下を招くおそれがあるとして社会的関心が高まっている。一方、団塊の世代は旧弊にとらわれない新しい価値観に触手を伸ばしてきた世代でもある。大量退職時代を迎える2007年を端緒に、新たな「シニア・マーケット」が一気に拡大するとの期待もある。 楽天シニア市場を立ち上げた3つの理由![]() 楽天シニア市場のトップページ
そこで様々な業界でシニア・マーケットを意識した取り組みが活発化してきた。こうした動きはネットの世界にも波及している。今年3月、楽天は総合ECサイト「楽天市場」内に世代別特集ページ「楽天シニア市場」を開設した。 楽天シニア市場は50代以上のシニア世代のニーズに合わせた商品掲載や企画展開を行うサイト。世代別にセグメントしたショッピング特集は、楽天市場では初の試みである。 楽天シニア市場を開始した背景には3つの理由があるという。EC事業カンパニー 楽天市場事業本部 編成部門 第一楽天市場編成部の森本華世氏は3つの理由について次のように説明する。 「一つ目は2007年問題を見据えた新規マーケットの開拓。二つ目は今年のプロ野球新規参入により、シニア層のファンが拡大し、潜在的なマーケットの可能性が高まったこと。三つ目はシニア世代のネット活用が予想以上に普及しており、購買金額も比較的高額で、市場としての潜在価値が高いことである」。 シニア層のアクセスが多い出版社や新聞社系サイト連携サイトのつくりはシニア世代を意識したものとなっている。森本氏は「シニア世代でも見やすいように文字サイズを通常より大きく、提供する情報量も絞り込んだ。デザインも楽天カラーの赤ではなく、落ち着いた青系の色調でまとめた」と説明する。 全体の構成もなじみやすいデパートを見立てたつくりにし、地下は食料品、1階は紳士服・婦人服といった具合にフロア別に商品ジャンルを分けた。また初めてのユーザー向けに「市場ツアー」を設け、各フロアの注目商品などがすぐにわかるようにした。 そのほか、他では手に入らない逸品を紹介する「特別催事会場」、シニア世代の著名人によるリコメンドコーナー「大人のモノ語り」などの期間限定特集を定期的に開催。お勧め商品などを月1回メールで通知する会員制の「楽天シニアニュース」も発行し、購買を後押しする仕組みにした。 ![]() 楽天シニア市場の市場ツアーのページ
6月30日にはニフティがシニア向けに運営するブログ形式の情報サイト「語ろ具」とのコンテンツ連携を発表。語ろ具のサイト上に楽天シニア市場の人気商品ランキングを掲載するほか、特集記事に関連した商品を紹介し、購買の動機づけにつなげている。一方、楽天シニア市場では語ろ具の特集記事をサイト上に掲載し、商品以外のコンテンツ拡充を図った。「コンテンツの相互連携による相乗効果を狙ったものだ」(森本氏)。 そのほか、楽天では読売新聞社の「YOMIURI ONLINE」、朝日新聞社の「asahi.com」、日本経済新聞社の「NIKKEI NET」、産業経済新聞社の「Sankei Web」、マキノ出版の健康雑誌「壮快」などとも連携。シニア層のアクセスが多い新聞社系サイトとの連携を通じ、楽天シニア市場だけでなく、楽天市場内のショッピングコンテンツについても、シニア・マーケットの掘り起こしを狙っている。 next:アクセスピークの早朝にあわせて「楽天朝市」を開催…
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