
子どもたちが、筆まめなひとになってくれたらうれしいと、密かに願っています。密かに…というのは、この類いのことをしつこくすすめたり、口を酸っぱくして何度も云ったりしても効果をあげられないのを知っている(経験的に)からです。
まず、自分がしてみせないと、伝わらないだろうとも思います。
便り(わたしの場合は、はがきが中心)を書いては、玄関の靴箱の上の「うちのポスト」と呼んでいる場所に置きます。ここに置いてある郵便の多くは、職場や学校に出かけてゆく子どもたちが本物のポストに投函してくれることになります。わたしの書く便りの多いこと、気楽に書いているこは、これですこしは伝わっているのではないでしょうか。
ときには、わたしが書いたはがきを見た子どもに、「こんなおかしなこと書いて」とか、「へんてこな絵を描いたね」などと云われたりしますが。
共通のサンキューレターは、1枚のはがきに寄せ書きすることもあります。食卓にはがきを置いて、順番に書くのです。
はがきを卓に置くのも、いちばん先に書くのも、はじめのうちはわたしだったけれども、このごろ、子どものうちの誰かが「きれいな絵はがきを買ったから、これに書こう」と言って卓に置いてくれたり、官製はがきに絵を描いてくれたりするようになりました。
サンキューレター、便り、郵便。これらの世界に入りこむのは、じつにじつに楽しいものだと思えます。
きょう、三女がわたしの両親宛てに書いてくれたサンキューレターの中にあった「ごぼうのクリームスープ」を、わたしなりにつくってみました。にんじんを使ってときどきこしらえるポタージュを、ごぼうに置き換えて。ごぼうでつくるのは初めてでしたが、風味のあるおいしいスープができました。
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レシピ・文・写真:山本ふみこさん
随筆家。夫、娘3人、黒猫との5人と1匹暮らし。
日々のくり返しのなかにおもしろさを見つけるのが好き。母親として、子どもに向き合う姿勢が多くの共感を呼ぶ。
最新刊は『そなえることは、へらすこと。』(メディアファクトリー)。
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