
子どもたちが大きくなるにつれ、話したいこと、尋ねたいことがあっても、いまは話さずにおいたり、尋ねるのはしばらく待ったり、ということが増えました。
間のとり方は、それぞれ。
わたしなんかは、話しはじめるとつい、言い募ってしまうので、自分できつめに制動をかけるわけです。「つい」が、芳(かんば)しくない結果を生むというのは、いかにも残念ですから。
とはいえ、ひとつ屋根の下で暮らす者同士、話したいことも話さず、尋ねたいことも尋ねないでいるというのは、もっと残念です。
ともに、手を動かしながら、話すともなく話す、尋ねるともなく尋ねる…。これまでどのくらい、この、手仕事の時間のおかげをこうむったことでしょう。
おかげがどうでも、手仕事を共有できるうれしさといったら、もう……。
「口ばかり動いて、手がとまってる」などと、注意を促しあいながら、せっせと手を動かします。
子どもばかりでなく、(歳の)小さな友人や、大きな友人とも、一緒に手仕事をする楽しみを、このごろ、とみに感じるようになっています。
手を動かしながらともにそこに在るだけで、親しさが静かに深まってゆくようです。
今日は、おすすめの軽食作り<お焼き>をご紹介します。手を動かしたのち、ともにおいしいひとときをもてるというのは、なんとも愉快ではありませんか。
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手のひらの上のたね(皮)は、もっともっと広げられます。
けれど、どう包んでも、おいしくできます。
好きなように、楽しく……です。
レシピ・文・写真:山本ふみこさん
随筆家。夫、娘3人、黒猫との5人と1匹暮らし。
日々のくり返しのなかにおもしろさを見つけるのが好き。母親として、子どもに向き合う姿勢が多くの共感を呼ぶ。
最新刊は『足りないくらいがおもしろい』(オレンジページ)。
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