

ecomom本誌6月号でもご紹介した「全国一斉自然かんさつ会」を、みなさんはご存知ですか? 養成講座を受講して日本自然保護協会に登録した「NACS-J自然観察指導員」が、身近な自然について教えてくれる観察会です。身近な自然と人の暮らしがどのように関わっているのかを知り、自然保護の気持ちを育てよう、という趣旨のもとに行われています。
今回、レポートするのは、豊かな自然が残る東京・三鷹市の野川公園で行われた「野川わくわく観察会」。指導員の小口治男さん・大澤真さんのもと、3家族が集まりました。「水分補給を忘れずに」「体調が悪いときは、我慢しないで教えてね」「スズメバチがいたら、いなくなるまでじっと待とうね」と約束事を確認したら、さっそくお散歩開始です。
指導員のお二人が子どもたちに用意してくれたのは「しぜんかんさつビンゴカード」。「ぶーん」「にょろにょろ」「ひらひら」「ぴょんぴょん」など虫の動きがマス目に書かれていて、発見した虫に合わせてシールを貼ります。「虫の名前より、特徴を知る方が大事だよ」というアドバイスを聞き、子どもたちは早速虫探しです。

虫が増え始めるこの時期は、虫の赤ちゃんが多いのも特徴です。「トノサマバッタの赤ちゃんだね。気をつけないとつぶれちゃうよ」という指導員小口さんの言葉に、子どもたちの表情も真剣に。蝶を見つけたら「ひらひらにシール貼って!」、ショウリョウバッタは「ぴょんぴょんだね」と楽しそうです。
川原の草むらで目を凝らせば、生態系も見えてきます。アブラムシを狙うテントウ虫、テントウ虫を狙うカマキリ、そしてカマキリを狙うトカゲなど、まさに弱肉強食の世界が目の前で繰り広げられていました。巣に使う草を口で削っているアシナガバチも発見し、「口で削ってダンゴにしてる!」とびっくり。観察眼の鋭い子どもたちは、次々に虫を見つけていきました。

この日見つかった蝶は、ベニシジミ、モンシロチョウ、サトキマダラヒカゲの3種類。今年のテーマ「蝶」は、生息地域の過去データがしっかりと蓄積されているので、自然環境を知る上で指標的生き物になっています。また身近な場所に生息しているので、子どもから大人まで観察できるのも特徴です。近年は地球温暖化の影響で、南日本の蝶が都内で発見されたなどの報告が相次いでいるのだとか。この日も「例年よりベニシジミが多い気がする」と話す指導員の方のお話が印象的でした。

約2時間の観察会も、あっという間に終了の時間です。ビンゴカードのマス目がすべてシールで埋め尽くされ、子どもたちも満足そう。「秋の観察会でも待ってるね」という指導員大澤さんの言葉に「ハーイ!」と元気に答えていました。
「全国一斉自然かんさつ会」は、7月末まで行われています。また蝶以外の観察会も各地で行われているので、夏休みの自由研究に、親子でぜひ参加してみてはいかがでしょう。