本誌連動企画

子育ての悩みを解決して「怒らないママ」になるQ&A

イラスト|林ユミ

今回のお悩みテーマ「子ども同士のケンカにどうかかわる?」

子どものケンカは子ども同士で解決させる。そんな大原則はわかっているけど、お友だちに手をあげるのはまずいし、毎日繰り返される激しいきょうだいゲンカにもうんざり。子どものケンカに親としてどんな距離の取り方を取るべきなのか? 子育てコーチ川井道子さんがアドバイスしてくれました。

お悩み①
きょうだいゲンカにママが加わり、三つ巴状態に!(小5・女の子、小2・男の子)

今まで穏やかだったきょうだい関係が、上の子が思春期にさしかかり変化。ちょっとしたことで下の子をチクチクと執拗に追いつめ、下の子がそれに手を出して反撃するように。間に入った私にも反撃してきて、ケンカが三つ巴状態になることも。どう止めに入ったらいいでしょう?(りょうぼし さん)

これは私にも経験があります。親としてはつい間に入ってケンカをおさめ、仲直りさせたいと思うもの。でも、コーチングを学び始めて客観的に見るようにしたら、「私が介入することで火に油を注いでいた」と気づいたんですね(笑)。それ以来、様子は見守りつつ、ヘルプを求められたときだけ介入し、それぞれの気持ちを受け止めることを心がけました。ケンカを「両成敗」にしても、子どもには不満が残ります。「両受容」すれば、子どもの気持ちも収まって、自ら解決できるようになるのだと思います。りょうぼしさんもぜひお試しを!

お悩み②
とことんケンカさせてみたい気もするが・・・(小2・男の子、年長・男の子)

わが家の男の子2人は、とにかく毎日、取っ組み合いのケンカに。本当はとことんやり合わせて、お互いの痛みを知るといいのだろうと思いつつ、ご近所の目も気になりなかなかそうもいきません。公園ではボール遊びが禁止だったり、遊具ももの足りないようで、パワーを発散する場所がないのもいけないのかも?(ヒサチン さん)

確かに年長さんから小学生にかけての男の子のパワーは、ハンパではありません(笑)! 取っ組み合いも、あまり激しくなり過ぎると手に負えないので、ある程度のルールをあらかじめ相談して決めておくといいでしょう。体力発散にはスポーツも一般的ですが、家の中でも工夫すればいろいろ方法はありますよ。新聞を丸めてチャンバラごっこ、あるいは単純に新聞紙をビリビリに破る、ペットボトルを踏みつぶすなど、ゲーム感覚で体を動かす遊びを見つけてみては? できればヒサチンさんだけでなく、お父さんにもぜひ協力を頼みたいところですね。

お悩み③
ケンカでは「誰が悪い」をはっきりさせたほうがいい? (9歳・男の子、7歳・女の子)

きょうだいゲンカでは、上がちょっかいを出して下をたたくことが多いのですが、下は下でわざと仕掛けているようなときも。私が原因を見ていなかったときは、どちらが悪いのかわからないので「二人とも悪い」と結論づけてしまうことが多いのですが、どちらが悪いかはっきりさせるべき? (かりんとう さん)

コーチングでは原因を探すより、解決法を探すことを大切にします。「誰が悪いか」を突き止めることよりも、まずはお兄ちゃんと妹それぞれの言い分を聞き、気持ちを受け止めてあげること。そして「お互いが納得する解決法」を見つけられるよう、かりんとうさんがサポートしてあげてはどうでしょう。親が裁判官のように判定を下し、指示や命令をするやり方を続けていると、子どもたちはいつまでたっても自ら解決できるようにはなりません。きょうだいゲンカを通して、子どもたちは自己主張や妥協、交渉の仕方を学び、練習していることを忘れずに!

お悩み④
お友だちとの手が出るケンカ。どう止めに入ったらいいの?(7歳・男の子)

お友だちとおもちゃの取り合いからケンカに。先に友だちが手を出し、うちの子もやり返そうとしたので、腕をつかんでやめさせました。息子は私に止められたことが悔しかったようで、私への怒りがおさまりませんでした。お友だち相手の手が出るケンカへは、どう対処したらいいのでしょうか? (saki さん)

「息子が友だちに手を出しそうなとき、どうすべきか」というご相談ですが、ではsakiさんは、そんなとき息子さんにどうしてほしいと思っておられますか? 「少々やりあうのは構わない」「暴力は絶対ダメ」「うまく口で伝えられるようになってほしい」など、それぞれの"答え"があることでしょう。まずはそれをハッキリさせてから、sakiさんのできることを考えてみましょう。お父さんと相談したり、相手のお母さんと話し合うことも必要かもしれません。もちろん、息子さんの気持ちや意見もしっかり聞いてあげてくださいね。

お悩み⑤
ねちねち口げんか。聞いてる親のほうがイライラしちゃう(小5・女の子、小1・男の子)

きょうだいで嫌味な言い方をしたり、わざと相手が怒りそうなことを言ったりと、お互い言葉でねちねちケンカを繰り返しています。下の子は言葉でかなわないときは、お姉ちゃんのものを隠したり、壊したりと、見ていて陰湿な感じがして、私のほうがイライラ。ついつい2人のケンカに怒鳴ってします。もう少しわかりやすいケンカだと見守りやすいのですが・・・(ドリー さん)

「もう少し、わかりやすいケンカを」とありますが、「わかりやすいケンカ」とは具体的にどんなケンカでしょうか? もっとストレートに要求を言い合う? それとも取っ組み合い? ドリーさんの理想がハッキリしたら、それを「お母さんはこう思う、こうしてほしい」と"I(アイ)メッセージ"で伝えてみましょう。2人がねちねちしたケンカをする理由を考えてみるのも有効かもしれません。でも、もしドリーさんが「2人のケンカにイライラして怒鳴ってしまうこと」がいちばんの問題なら、ドリーさん自身が感情的にならないためにできる方法を挙げて、実践してみてください。

子育てコーチングとは?

子育てコーチングの基本は、「答えは相手の中にある」! だからコーチは、簡単に答えを教えたり、自分の答えを相手に押しつけたりしません(笑)。その人が「自分で考えて、答えを見つけ、実践していくこと」をサポートしていくのです——。ここでは、そんな、ちょっと変わった“Q&A”をやってみましょう。

川井道子(かわい・みちこ)

コーチングの手法を使った子育てコーチングをアドバイス。2男1女の子育て中という経験を生かしたアドバイスが多くの人の共感を呼ぶ。著書に『いいかげんにしなさい!と怒らない子育て』(PHP研究所)など。今春より各地で「子育てコーチング塾」を順次開催。詳しくはブログへ。

ブログ「タオ通信」http://taoterry.blog35.fc2.com/

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次回の「怒らないママになるQ&A」は10月29日UP予定です。

(2010年8月27日)