
わが家にはもうすぐ3歳になる長男、そして9月に産まれた次男がいます。最長3年間の育休制度を利用して、長男はこれまで私と家で過ごしてきました。2人目出産でまた育休の期間が延びたため、2人をそのまま家でみていてもいいのですが、長男は3歳になったらデイケア(日本でいう保育園)に入れようかなあと漠然と考え、一応申し込み手続きをしておきました。しかしデイケアをどうするのかを見直すきっかけとなる、あるニュースを最近耳にしました。
フィンランドでは産後約9か月間は給料ベースで計算された手当が国から支給され、その後復職せずに育休を続けると、今度は「家で子供をみる人への手当(育休手当)」というものが子供が3歳になるまで支給されます。これは国と市と両方から支給され、私の場合はこの手当だけで月に532,92ユーロ(約7万2000 円)をもらっています。
ところが最近のニュースによると、来年から予算削減のため、私の住む市では未就学児の兄弟全員を家でみていない限り、市からの分の手当218,64ユーロ(約3万円)は受け取れないことになってしまうというのです。つまり、兄弟のうちひとりでも保育園に預けていると支給対象外になるということ。
市では、手当を引き続きもらうために保育園に通う上の子を家でみるようにする家庭が増える、と予測しています。でも実際には、長めの育休をあきらめて下の子も予定より早く保育園に預けて復職しようと考える親が多いようです。
しかしその場合、ただでさえ足りない保育園、保育士を市側がどう確保するのか、それによって結局新たな支出が増えてしまうのではないか、などと大きな議論になっています。
さて、我が家の場合。秋に2人目が産まれ、しばらく復職する予定はない私。上の子を保育園にいれたいと思っていた理由は、そろそろフィンランド語にふれさせたいのと、引っ越してきたばかりで近所にお友だちができたらいいなということ。
でもそのために下の子あてにもらえるはずの育休手当がもらえなくなるのもなあ・・・と思っていたら、別の方法を見つけました。
それは「公園シッター」、フィンランド語での呼び方を直訳すると「公園おばさん」。公園に1~2人の外遊び専門のシッターがいて、その人に決まった曜日・時間に預けるとその間一緒に遊んでくれるというものです。
費用は週3回、午前中9時から11時半で月額53ユーロ(約7000円)など。預けられている間、子供はみっちりとシッターさん、他に預けられたお友だちと一緒に遊んできます。
こちらでは冬の間もマイナス気温だろうと毎日外遊びをさせるので、専業のママや育休中のママにとって寒い中で公園遊びにつきあうのはなかなか大変。それをかわりに受け持ってくれる公園シッターはママたちの強い味方です。
そしてこのサービスは市の管轄下でありながら実際の運営は個人や団体によるものなので、保育園をはじめとする通常のデイケアサービスには該当せず、公園シッターに上の子を通わせていても育休手当は引き続きもらえることになります。このサービス、市内で17カ所、首都ヘルシンキ市では16カ所と、どこの公園でもやっている訳ではないのですが、こちらではポピュラーな託児システムとなっています。
早速申し込んで始まった公園シッター通い。長男のグループは同じくらいの年齢の子どもが5人ほど。
まだ始めたばかりで慣らし中のため私が一緒についていますが、シッターの遊び方にはさすがプロ!と感心させられる事も多く勉強になります。「あら!●●くんはそんなおもちゃを見つけたのね!」「■■ちゃんは上手に砂のケーキを作ってるね!」などなど、常に全ての子供に声をかけながら次々と色々な遊びに誘導し、2時間半という時間もあっという間に過ぎて行きます。
寒い中でしばらくおままごとをして体が冷えてきたら、鬼ごっこをしたり落ち葉を掃いて体をあたためたりも。もちろん子どもが自分でしたいことをするのが基本なのですが、みんなシッターのことが大好き、いつもまわりに集まってみんなで同じ遊びをしていることが多い様子。
そして息子はというと、言葉がわからず、輪に入るのをためらっていましたが、シッターが砂場で砂まみれになって、とても立派なトンネルを作ってくれた時には、目を輝かせて走り寄って行ったのでした。
場所によってはシッターと遊ぶ子どもたちと、お母さんと遊びにきている子どもたちがうまく公園の中で共存できない、などという話題も耳にしましたが、私の通っている公園ではそんな心配もなく、預けられている子どもも、お母さんと来ている子どもも時には一緒になって遊んでいます。
今の我が家のニーズにぴったりあった公園シッターのサービス。あとは息子がどれだけ慣れてくれるかどうか。のんびり見守って行こうと思います。
フィンランド便りは今回で最終回です。ご愛読ありがとうございました。