本誌連動企画

身近な「もの」と野生動物の意外な関係!

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その1 森林伐採

携帯電話(レアメタル)→マウンテンゴリラ

 携帯電話に使う電池用の「タンタル」というレアメタル。産業的に重要な物質で、価格高騰も激しいこの金属を求めて、ゴリラの森がどんどん切り開かれています。アフリカに生息するマウンテンゴリラは、赤ちゃんの離乳に3年もかかるなど、育つのに時間がかかる動物。密猟や開発のために、絶滅の危機に瀕しています。

 レアメタルを大切に使うことがゴリラを守ることに繋がるので、携帯電話はリサイクルに回したいですね。

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ポテトチップ(パームオイル)→スマトラトラ

 インドネシアに生息する野生のスマトラトラの数は、たった400頭。その住まいである熱帯林は、木材や油ヤシの大規模農園を作るために減り続けています。油ヤシからとれるパームオイルは、ポテトチップなどスナックの揚げ油として使われることも。

 近年、環境や地域の住民に配慮したパームオイルの生産も始まっています。ものを買うときは、原材料をよく見て、環境に配慮されたものを買いたいですね。

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コーヒー →スマトラサイ

 マレーシアやインドネシアに生息し、絶滅の危機に瀕しているスマトラサイ。人の入りにくい、山がちの熱帯雨林にひっそりと住んでいましたが、そこにも人が住みつき、コーヒーなどの農産物を作っています。

 コーヒーチェーンや市販されるコーヒーの中で、環境や地域住民の経済に配慮していることをうたった、コーヒーが増えています。マークなどに敏感になって、森林破壊につながらないようなコーヒーを楽しみたいものです。

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コピー用紙(紙)、木製品→オトメインコ

 タスマニア原産のオトメインコは、オーストラリアで越冬するため、オウム類ではいちばん長い距離を飛行する、渡り鳥です。

 ところが繁殖地、越冬地の両方で森林が切り開かれて、家具などの木製品や紙材料になっています。こうした問題に取り組むために、森林認証制度が作られています。木でできた製品やコピー用紙を選ぶときは、製品に付いたマークを確かめましょう。

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牛肉ステーキ→オグロイワラビー

 オーストラリアに生息する、カンガルーの一種オグロイワラビー。岩がちな場所に住むこの動物が、周囲に家畜の牧場ができたことによって環境が変わり、野犬やキツネに頻繁に襲われています。

 日本は、輸入する牛肉の約半分をオーストラリアに依存しています。 牧場の拡張が、意外な生きものに迷惑をかけている事実。輸入国のひとりとして関心を持っていたいですね。

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お土産品の漢方薬→ジャコウジカ、トラ

 トラは骨、ジャコウジカは「じゃこう」を分泌している「じゃこう嚢(のう)」が、伝統薬作りのために高値がつき、また買う人がいるために密猟を引き起こすという悪循環が続いています。

 海外に出かけたときは気がゆるみがちですが、お土産品を買うときにも製品表示をよく見て、トラの骨や、ジャコウジカが含まれているものは選ばないようにしたいですね。

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その2 化学物質の問題

携帯電話(レアメタル)→マウンテンゴリラ

 人間が作った化学物質の中には、分解しにくいため、生物の体内に取り込まれやすく、空気や海の流れに乗って、極地にたまってしまうものがあります。

 例えばクッションやカーテン、電子機器・家電製品などには、燃えにくくしたり汚れをつきにくくするための化学物質が使用されています。それが北極に集まって、ホッキョクグマの健康不良を引き起こしている、という専門家の指摘も。

 遠い場所での動物の健康をおびやかさないためにも、製品中にこのような化学物質が含まれていないか、メーカーや業者に確認しましょう。

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「知ること」から始めよう  そして買い物を変えていこう

 本誌2009年6月号(53ページ)でも述べましたが、製品に「乱獲された原料が混じっていないか」を個人で調べるのは大変なこと。でも、手に取った商品のマークやラベルをじっくりと見て「疑わしくない商品」を選ぶこと、信頼できる作り手の商品だけを買うことは可能です。

 一人ひとりができるのは小さな取り組みですが、それが「流行」にまでなってしまえば、作り手の意識も、より変わってくるはず。

 正しい知識を持って、賢い消費者であり続けたいですね!


WWFジャパン: http://www.wwf.or.jp/

WWFは、約100カ国で活動している環境保全団体です。地球上の生物多様性を守り、人の暮らしが自然環境や野生生物に与える負荷を小さくすることによって、人と自然が調和して生きられる未来を目指しています。


(2009年7月24日)
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