
二人目の子どもが産まれたばかりです。赤ちゃんと上の子(2歳)、二人の面倒を見ているだけで一日があっと言う間に過ぎてしまう毎日です。精神的に辛いこともあり、上の子を短い時間でも預かってくれる所はないかなぁと思ってしまいます。専業主婦なので保育園には入れられませんし、有料だと経済的に厳しいです。スウェーデンでは専業主婦はごく少数派と聞きますが、母親が専業主婦でも幼稚園の入園前の子どもを預かってくれたり、遊ばせてくれたりする所はありますか?
専業主婦でも子どもを一時的に預かって欲しいというのは、ごく自然な希望だと思います。
スウェーデンでは、母親が専業主婦でも、入園前の子どもを遊ばせてくれるしくみや施設はあります。確かに専業主婦が少数派で、ほとんどの子どもが保育園(プレスクール)に行っています。
そのため平日に住宅の近くの遊び場で親子を見ることはあまりありません。専業主婦や育児休業中、失業中などの理由で親が在宅で子どもたちを育てていると、子どもも親も大変孤立してしまいます。親が精神的に辛く感じることは多いにあります。
そこで、ほかの親と交流する機会があったり、子どもがほかの子どもと遊んで社会性を身につけたり、教育的な刺激を受けたりする機会を自治体が提供しています。
スウェーデンでは、一時預かりはしてくれませんが、無料で、自由にいつでも参加できる親子の交流の場としてオープン・プレスクールがあります。通常、オープン・プレスクールは、ショッピングセンターの近くで、BVC(子どもケアセンター)と同じ建物の中にあったりと、交通のアクセスもよく親しみやすい場所にありますので、人気があり利用率は高いです。
日本にも、子育て支援センターとか公開保育室とかオープン・プレスクールと同じような施設があります。しかし、日本は待機児童が多く、保育所が足りないため、親が在宅の子どもたちに保育室を準備するのはどうかと考える自治体もあるようです。スウェーデンでは、各自治体に必ず1カ所はあります。
私の娘は、今、生後1カ月になる第二子の育児休業中です。子どもが二人になり、以前住んでいたアパートが狭くなったので、ストックホルムの郊外に小さい家を買って引っ越しました。
3歳の孫は、引っ越すまでは、街中の保育園に通っていましたが、引っ越し先の自治体で、あいにくすぐに保育園には入れず、1カ月ほど待たなければならないことになりました。
ママが赤ちゃんの世話に忙しいため、祖母の私が遊び相手をしに行くのですが、近所の子どもたちは保育園なので、遊び場に行っても一人ぼっちになってしまいます。
3歳にもなるとほかの子どもたちと遊ぶことも必要と思い、先日、オープン・プレスクールに連れていきました。遊具が充実しているのでとても楽しく遊んでいました。
スウェーデンのオープン・プレスクールは、特に、育児休業中で、在宅で子どもを育てている親の支援をすることが主な役割となっています。
子育ての経験のない親は、子育てに自信がなく不安も多いのですが、オープン・プレスクールで子どもと親と職員がいっしょにプログラムを通して活動をすることで、親は職員を良く知るようになり、いろいろと悩んでいることについて質問がしやすくなります。また、職員も子どもと親との関係に、助言や援助をしやすくなります。
初めて親になった人たちへの「子育て研修会」も重要な活動となっています。「子育て研修会」は予約制になっていますが、自治体の児童福祉の事業となるため、その参加費も無料です。
私が訪れたオープン・プレスクールの活動は、週4日間、0~5歳を対象にしていますが、週2日間は1歳未満の赤ちゃんのみです。
活動の内容は、毎日、歌の時間があり、週1回は童話の朗読があります。そのほか、絵を描いたり、創作する部屋もあります。台所もあり、親はそこで自分で昼食を作ったり、お弁当を持ってきて親子でいっしょに食べることもできます。みんなで遠足に行ったり、育児休業中の親子の大切な交流の場となっています。
私が孫と参加した日は、親が20人、子どもは0歳~3歳で全員で40人くらいでした。この日は、クリスマス前のイベントの日だったのでコーヒーやお菓子も準備されていました。
オープン・プレスクールは自由参加なので、職員の話によると、毎日参加者は何人になるか分からないので、計画が立てにくいことが難点ではあるとのことでした。少ない時は10人くらいで多い時は50人くらいになるそうです。
職員は3名で、3名とも長年の保育士の経験があるベテラン。オープン・プレスクールは子育てに不安を持つ初心者の親たちへのサポートが主な目的なので、ベテランの保育士が採用されているのです。
スウェーデンも日本も、核家族が多く、また昔のような子どもを一緒に育てた地域社会が消え、家庭にも地域にも子どもの養育力が低下しています。その中で、社会が働く親の支援だけでなく、在宅で子どもを育てる親への支援もしっかりする多様性のある子育て支援が、日本にも求められると思います。
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