今週のコラム 薬膳料理家阪口珠未の「親子で楽しむ医食同源」

2010年12月17日 UP DATE

第47回 クリスマスにも参鶏湯(サンゲタン)

今週のメニュー:手羽先でつくる参鶏湯
clear

 料理教室のメニューでいつも冬になると人気があるのが、韓国の薬膳スープ、参鶏湯(サンゲタン)です。丸鶏に高麗人参を加えて、コトコトと煮込みます。

 なぜ、人気があるかというと、滋味が濃くておいしいばかりでなく、食べると翌日体調がが違うのです。

 以下は生徒さんの声です。
「食べた後、いつもは冷え冷えの手が、夜までぽかぽかしていて、ぐっすり眠れました。」
「翌朝、鏡を見て、びっくりです。お肌がしっとりしていて、お化粧ののりが違いました」
などなど。

♪気のエネルギーを補う

 参鶏湯は、韓国の薬膳スープですが、ほとんど同じような処方のものが中国の薬膳にもあり、カラダの冷えを改善したり、代謝をよくしたりするために食べられています。

 使われるのは、鶏肉、ナツメ(乾燥)、栗、もち米、高麗人参、しょうが、にんにくなど。これらの材料に共通しているのは、カラダの「気のエネルギー」を補うということです。

 中国医学では体は「気・血・水」という3つの要素でなりたっていると考えます。そのなかでも、「気」は目には見えませんが、生命を支え、体を動かすエネルギーを指します。気は、カラダを温める、成長や代謝を促す、体表を守って病気が侵入しないようにするなど、さまざまな働きをしています。

♪骨ごと使えばコラーゲンも豊富

 気が不足した状態を「気虚(ききょ)」と呼び、体のエネルギーが不足した状態になります。抵抗力が落ちる、疲れやすくなる、カラダが冷える、精神的に落ち込むなどの不調がでます。

 参鶏湯は、カラダの気のエネルギーを増やして、温め、抵抗力をつけてくれます。高麗人参やナツメはカラダを元気にし、血行を改善し、血液を増やす効果もある生薬です。そのほかにももち米、栗、鶏肉などは身近ですが、気のパワーを高める食材として使われます。

 また鶏肉を骨ごと使うと、コラーゲンも豊富で、肌の潤いを保つ効果も期待できます。教室では、できるだけ、骨や軟骨の成分がスープに出るように、丸鶏のお腹にもち米を詰めて煮込みます。

♪クリスマスにも

 でも、いつもいただく質問は、「家族が少ないと食べきれないので、もっと少ない量だけ作る方法はないですか?」というもの。

 そこで、今回は、手羽先を使った手軽にできる参鶏湯を紹介します。もち米は、油揚げのなかに入れて煮るので、作りやすさも抜群です。

 今年のクリスマス、ローストチキンもいいですが、ほっくりと薬膳スープで、身も心も温まるイブはいかがでしょう。

 さて、2年間続けさせていただいた「親子で楽しむ医食同源」は、今回で終了させていただきます。みなさまの健康をお祈りしつつ、また、いつかお会いできることを楽しみにしています。

手羽先でつくる参鶏湯

材料(4人分)

鶏の手羽先  12本
油揚げ  2枚
もち米  1合
干ししいたけ  4枚
昆布  10cm角2枚
しょうが  1かけ
にんにく  2個
天津甘栗  8個
高麗人参  1本(あれば)
なつめ  8個(あれば)
酒  大さじ2
塩  小さじ1〜1半

しょうが塩タレ
 しょうが  20g
 サラダ油  大さじ1
 塩  小さじ1/2

clear

作り方

  1. 干ししいたけと昆布は水につけて戻す。もち米は洗って、3時間以上水につける
  2. 油揚げは熱湯にくぐらせて、油を抜く。もどしたもち米を詰めて、楊枝で口を留める
  3. しょうがは、薄切りにする。にんにくは皮をむいておく。甘栗は殻をむく。
  4. 鶏の手羽先は熱湯にさっとくぐらせて臭みをとる。
  5. 鍋に4を入れ、干ししいたけ、昆布、もどし汁、水を加えてかぶるぐらいの水加減(2〜2.5リットル)にする。しょうが、にんにく、高麗人参、なつめを加えて、強火にかける。酒、塩(分量の2/3)を加え、沸騰したら少し強めの弱火にして、アクをとりながら、30分ほど煮込む。
  6. 2を加えて更に、30分程煮込む。
  7. 昆布を取り出して一口大に切って鍋にもどす。生姜を取り除く。味を見て、足りなければ塩で味を整える。
  8. しょうが塩タレを作る。しょうがをすりおろし、塩、サラダ油を混ぜる。
  9. 器に7を盛る。鶏手羽先は生姜塩タレをつけていただく。
clear
「季節の食材と漢方の使いこなし術」
スーパーで手に入る身近な旬の食材の薬効や、効果的な組み合わせ、料理での使い方を学べます。1ヶ月に1回、体を整えたり、デトックスの目的での参加もおすすめです。
実生活に役立つ薬膳スクール情報はこちら 漢方キッチン スクール情報

漢方キッチン http://kanpokitchen.com

~「親子で楽しむ医食同源」は今回が最終回です。ご愛読ありがとうございました!~


阪口珠未へのお便りはコチラから

▲ページTOPへ