今週のコラム
カウンセラーほろいわの心のナチュラルライフ

1月26日 UP DATE

第35回 温かく見守ってくれてる目


 お正月休み。添い寝をしながら寝入ってしまって、ふと夜中近くに目を覚ました。お相撲とサッカー以外、ほとんどTVを見ないのだけれど、読みたい本もマンガも手元にない。なんとなくTVのスイッチへ。そうしたら「オーラの泉」という番組をやっていて、タレントの美輪明宏氏とスピリチュアルカウンセラーの江原啓之氏とが、お話をしていた。

 いろいろ、生きていくうえでの大変さや矛盾について、お互いにコメントする内容になっていて、思わずしばらく耳を傾けてしまった。

 「理不尽だ!!」「なんでこんな目にあうんだ!!」「いやんなっちゃう!!」というようなことに、ほんわかと諭すような、それでいて辛口な、まっとうな(という言葉を思いおこす)コメントを諄々と語っていく2人を見ながら、宮崎駿生監督のアニメ「千と千尋の神隠し」に出てくる湯婆婆や釜爺を思い出してしまった。

 こんな感じで、淡々と諭したり、「人生ってこういうものなのよ」というようなことを語る人、最近、子どもたちの(私もだけれど)身近にいないな〜と。叱るというのもなく、突き放した評論というのでもなく、日々の生活からかけ離れた「〜べき」論でもない。

 お風呂のなかとか縁側とか。ちょっと、ボゥ〜と過ごしているようなときに聞くでもない、話すでもないように聞く話。

♪「やろうと思ってやったわけじゃないもんな〜」

 話は飛ぶのだけれど、そのちょっと前、家族でレストランでお昼をべていたとき。娘がうっかり小皿をひっくり返して落としてしまった。小皿に注いであったお醤油は飛び散るし、お皿は割れるしと、親としてはアタフタ状態。

 隣のテーブルの方やお店の方に「すみません」「ごめんなさい」を連発していたら、お隣のお婆様風の方が「いいんだよ。お嬢ちゃんだってやろうと思ってやったわけじゃないもんな〜」。

 その一言に、緊張が一気にほどけました。そういえば、こんな感じでおっとり、ゆったり、良いほうから慰めてくれる、とりなしてくれる言葉に出会うのも久しぶり。「オーラの泉」を見る人は、こういう何か、温かく見守ってくれている目を求めているのかな〜なんて夜中に一人、納得していました。

♪ご利益があるからやるってどうなんだろう

 番組の中でちょっとひっかかったのが、すべてを「〜やるといいことがある」というようなご利益誘導型で語りがちなところ。

 何らかの理由があること。それは「なるほど。だからやる必要があるのか」とやる気につながるのは認める。例えば、なかなかやる気が出てこないトイレ掃除でも、「それをやれば、こんなにいいことがありますよ〜」と説明してもらえれば「じゃあ掃除するか」という気にもなるのは分かる。

 でも、対人間の行動の場合って、ご利益がなければ何もしないということで済まされるんだろうか。「魂を磨くことが人生の目的なのだから」と説明されると「まあ、嫌いな相手でも優しくするか」と思う人もいるかもしれないけれど、私みたいなひねくれものは、「ご利益のためにやる」という動き方に何かひっかかりを感じてしまうのである。

 この素直じゃなさが、迷いの多さが未成熟というものなのかもしれないなあと、つらつらと思ったりする。(つべこべ言ってないで、さっさと掃除しなさい、と内なる声が言ってます)

 いくつになっても人間に迷いはつきものなんですね。

 さて、よんどころない家庭の事情で、今回をもって、連載はしばしお休みいたします。ご愛読ありがとうございました。またの機会にお目にかかれることを楽しみにしています。


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