進む若年層の酒離れに対し、ビールメーカー老舗のアサヒビールが取った戦略は、お酒そのもののアピールではなく、お酒を「楽しむ」新しい市場の創出でした。お酒と食の楽しみを啓発しながら飲まない人からの支持も集め、企業価値を高めたい。既に自社サイトを持ち、SNS活用にも実績のあった同社が選んだ新しいデジタル戦略が「協業メディア」の構築でした。

ターゲット層を分析し戦略的な記事を展開

2014年、アサヒビールと日経BP総研は、酒文化啓発の協業メディア「カンパネラ」を開設しました。お酒の様々な楽しみ方や場を提案する一方、お酒を飲んで会議する「アルコールブレスト」といったユニークなコンテンツも開発。「メーカー×メディア企業」という、当時あまり例のなかったサイトという点でも話題を呼び、3年目には月間PVが80万超にまで成長。17年には日経BP社の統合マーケティングシステムを活用し、ターゲットを若手次世代リーダー層や働く女性などに絞った記事を配信、データ分析を開始しました。低飲酒量の顧客層にも配慮した「飲まない人も楽しめる」記事作りで、新たなファン獲得へサイト運営の裾野をさらに広げています。

  • 質の高いコンテンツ提供で月間80万PVを達成
  • マーケティングシステムの活用で訪問数が1.5倍に
  • サイトへの高評価が企業価値向上に寄与
アサヒビール
松浦 端 氏

経営企画本部 デジタル戦略部
部長
アサヒビール<br>松浦 端 氏 戦略的コンテンツで態度変容を促す取り組みに挑む。
アサヒビールと日経BP総研の協業メディア「カンパネラ」が挑戦しているのは、ターゲットを絞った質の高いコンテンツで、あまりお酒を飲んでいない方々にもその魅力や楽しさを感じていただき、態度変容を促す試みです。カンパネラは、社会課題を異業種連携のオープンイノベーションで解決し、デジタルデータの活用で新たに需要創造するモデルの先駆けであり、個々のニーズや多様性に対応した記事配信ができる、経営戦略の支援ツールでもあるのです。