安藤 良治
ITスキル研究フォーラム 人財育成コンサルタントPSマネジメントコンサルティング 代表

 私は、企業研修の講師という仕事に就いてから9年になります。仲間と開発した問題解決法「創造的実行プロセス(B-CEP)」の講師をメインとして活動してきました。顧客の中には、5年以上も継続してお付き合いをさせて頂いている企業もあります。私たちのような仕事では、リピートをいただけることが何よりも嬉しいことです。もちろん事業として継続していただける喜びもありますが、研修の振り返りと次回への要望をいだけることで、内容のブラッシュアップと私自身の成長につながることの喜びの方が大きいと言えます。

 さて、そのようなお付き合いをさせて頂いている顧客の研修で、今年ある変化がありました。研修アンケートのフォーマットを全面改訂したのです。

 昨年までは、「講義の内容」に関する6項目と「講師」に関する8項目の14項目について5点評価で回答いただくものでした。顧客側で用意された新フォーマットは、「研修内容」7項目、「講師」2項目、「研修資料他」4項目の合計13項目について確認するもので、各項目ごとに選択肢が異なり、必ずしも点数で評価できないものに変わりました。

 例えばこのような設問がありました。

「内容のレベルは、あなたにとって適切でしたか?」の設問があり、その選択肢

(1)低かった、(2)適切だった、(3)高かった

の3つから選択する内容です。この設問の場合は、(2)以外の回答がどの程度あるかに着目する必要があります。

 今年最初に行った上述のB-CEP研修で、新しいアンケートを用いて評価してもらうと「(2)適切だった」が71%、「(3)高かった」が29%、「(1)低かった」はなしとの結果でした。

 昨年までのアンケートでは、同じ評価をしているものはなく、近い項目として「講習内容は有益なものだった」と比較してみると、5点評価で4.7と比較的高い評価をいただいています。この評価を前提にすれば「(2)適切だった」の評価は90%は欲しいところです。にもかかわらず70%程度の評価になっているのは何故か?

 アンケートの項目が変わったことにことによって、これまでは運営上問題ないと思っていたことに目を向ける必要がでてきました。

「この評価は、今回だけの問題か?」「それとも、繰り返し同じ研修を実施してきた中で、私の中に何かマンネリとなったり、丁寧さが不足してきたことは無いか?」

 2日間の研修の運営を見直す作業に取り掛かりました。

 研修のカリキュラム、研修で使用するスライド(120枚)、ラーニングアクティビティ(講義、演習、個人ワーク、グループ討議、全体でディスカッション等)の構成を記載した「ストーリーボード」を確認しながら、研修の場面を「イメージシミュレーション」します。

 長年お付き合いしてきた顧客なので、これまでの改良により「学習者のモデル」はほぼ正確に掴めていると思います。その結果、「問題解決の学習は難しい!」という固定観念の打破は出来たと考えます。

 「学習者のモチベーション」を意識してARCSモデルに照らした構成もできてきたように自負していました。