3. “含まれている感”が感じられない

 話し手が演台の後ろに立ったまま動かず、一方的に話し続ける……というスタイルもよく見かけますが、皆さんがもし観客だったらどう感じますか? 「聞かないといけない義務感」から仕方なく聞こう、という姿勢になりませんか? それではコネクションなど生まれようがありません。

 聞き手も、「自分もこのスピーチの一部だ」と感じたい欲求が実は隠れているのです。「これは自分に関わることだ!」と感じたいのです。ですから、彼らをスピーチの中に含めてあげましょう。例えば彼らに質問をしたり、簡単なアクティビティーをしたり、彼らの反応を見ながら返してあげたりというようなことです。

4. エナジーレベルのミスマッチ

 もし、静粛な場で突如、吉本芸人的お笑いを始めたらどうでしょう。あるいは盛り上がっている観客を前にして、厳粛なスピーチを始めたらどうでしょう。こんな極端な例は少ないとは思いますが、観客の空気感に合わせたオープニングは、想像以上に大事なコツです。このコラムでも何度もお話ししている7秒ー30秒ルールを覚えていますか? 最初の印象で全体のスピーチのトーンが決まります。まずスピーチの冒頭は、会場、観客の空気感に合わせましょう。一体感が生まれたところで、そこから聞き手をどんどん話し手のストーリーの世界に引き入れていくのです。

5. 目線の偏り

 話し手が聞き手全体に目線を配ることが大切なのはご存じのとおりですが、緊張していたりなれていなかったりすると、同じところにばかり目線を配りがちになります。すると当然、目線が届かない部分にいる聞き手は疎外感を感じてしまいます。スピーチ全体を通して、満遍なく目線を配分するよう心がけましょう。

6. “他人事”スピーチ

 聞き手にとって、自分自身を反映させられる内容だったかどうかで、コネクションの深さが決まります。ただの「他人事」として流されないよう、聞き手一人ひとりが自分自身の内省につながるように、メッセージを熟考し、効果的に問いかけるなどしていきましょう。

7. “金太郎飴“スピーチ

 あなたの話は、あなたにしか語れないユニークなものでしょうか? トピックそのものは、ほかの話し手でも伝えられる内容かもしれないという場合もあるかもしれませんが、そんな時でも、「なぜ自分が話す必要があるのか」をじっくりと考え、自分にしか語れないオリジナリティーあるストーリーに変えていく力が必要です。オリジナリティーあふれるストーリーには、聞き手はおのずと引き込まれていくものです。