リップシャッツ 信元 夏代
アスパイア・インテリジェンス社 代表取締役
ブレイクスルー・スピーキング代表

パブリックスピーキングは習得しうる “スキル”

 海外で通用するパブリックスピーキング、というと、英語を勉強しなければ!と考える人が多いものです。しかし、ノンネイティブである私たちにとって、ネイティブと対等に話せる英語力を養うのは至難の業。一方でパブリックスピーキングは、習得しうる“スキル”です。

 パブリックスピーキングの極意は、聞いている相手がたった一人の営業相手でも、何百人の聴衆でも、彼らの心を捉えて離さず、心を大きく動かす、ということです。実はそこに言語力はあまり必要ではありません。どの言語を使う場合でも、パブリックスピーキングのスキルの上達にフォーカスすることで、今あなたが持っている言語力のままで、異文化の人相手でも、格段に伝わりやすいスピーチを実現することができるのです。それこそが、グローバル・パブリックスピーキングです。

 本コラムでは、グローバル・パブリックスピーキングのコツをご紹介していきます。

 前回のコラムで、ユーモアとジョークの違いについて解説し、ユーモアを引き出すための3つの基本ステップについてお話ししました。特にグローバルな場でのプレゼンには、聞き手をひきつけるためにユーモアは必要不可欠です。

 しかしシリアスなプレゼンなど、ユーモアを引き出すのが難しそうなケースではどうでしょうか? ユーモアはやはり必要なのでしょうか。答えはYESです。

 なぜなら、シリアスな内容が続く場合、全体の空気が重くなりがちで、聞き手にとって、深呼吸ができる“抜け感”が必要だからです。ユーモアは、この“抜け感”を与えてくれるものなのです。ただし、ユーモアを無理やりねじ込むのは逆効果です。

 ではシリアスなプレゼンでは、どのようにユーモアを活用したらよいでしょうか?

ダイアログを活用する

 いかなるスピーチでも、ストーリーが組み込まれていることがいかに大切か、は幾度となくこのコラムでもお伝えしてきました。そしてストーリーに欠かせないのが、ダイアログです。

 シリアスなストーリーでもユーモアを引き出すための最良の方法は、登場人物同士のダイアログを活用して、ストーリーに出てくる登場人物に(スピーカー本人以外)のセリフにユーモアを見いだす方法です。

 お手本として、1999年の国際スピーチコンテスト世界チャンピオンのクレッグ・バレンタイン氏のスピーチの一部を聞いてみてください。ネイティブの英語、かつ彼は話すスピードも速いですが、アメリカのパブリックスピーキング業界でトップレベルの技術をぜひ感じていただきたいと思います:

●オーディオファイル(mp3)
クレッグ・バレンタイン氏のスピーチ